【今回レビューする内容】2023年 最新の圧力なべの性能・安全性とおすすめ・選び方:初心者 上級者:人気圧力なべ・IH対応 圧力IH鍋 人気機種の違いとランキング
【比較する製品型番】T-fal クリプソ ミニット イージー 6L P4620769 4.5L P4620669 パーフェクト 4.5L P4620635 6L P4620735 デュオ P4704231 P4705132 P4705134 5.2L P4705132 セキュア トレンディ P2584000 P2580704 パール金属 クイックエコ H-5039 H-5040 H-5041 H-5042 HB-377 HB-5972 節約クック H-5434 -5436 フィスラー ビタクイック 600-300-04-000-I 90-11-11-511 ビタビット プレミアム 622-412-04-070 ワンダーシェフ ZQSA30 ZQDA55 ビタクラフト スーパー圧力鍋α 0622 0623 WMF パーフェクトプラス W0793096440 W0793126440 W0793136440 パーフェクトS W0792596349 W0792626349 フュージョンテック W0516235290 アイリスオーヤマ NKAR-3LS NRAN-5L KAR-3L KAR-3LS マイヤー KAT-2.5RD YR-PC4.0 YR-PC5.0 ほか
今回のお題
性能や安全面で圧力鍋のおすすめはどの製品?
どもAtlasです。
今回は、2023年9月現在、最新の圧力鍋を比較します。
基本となる圧の強さほか、開閉の容易さや、鍋自体の質、安全面を重視して書きました。
1・圧力鍋の比較記事
・熱源:ガスコンロ・IH
・最大圧力:140kp 126度
・予算:4,000円〜
2・電気圧力鍋の比較記事
・熱源:電気(コンセント)
・最大圧力:100kpa 121度
・予算:10,000円〜
なお、このブログでは「熱源」の違いで、2つの記事に分けています。
1回目記事(今回)は、ガス火(IH)用だけを扱います。
電気圧力鍋をお探しだった方は、2回目記事(こちら)をご覧ください。
よろしくお願いします。
1・圧力鍋の比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:T-Fal〈仏国〉
1-3:パール金属〈日本〉
1-4:フィスラー〈ドイツ〉
1-5:ワンダーシェフ〈日本〉
2・圧力鍋の比較 (2)
2-1:ビタクラフト 〈米国〉
2-2:WWF〈ドイツ〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-4:マイヤー〈米国〉
2-5:最終的なおすすめの提案【結論】
今回の記事では、はじめに(コンロで使う)圧力鍋の「選び方の基本」を示します。
その上で、以上のようなメーカー別に、圧力鍋をみていきます。
肉魚の高圧料理 ★★★★★
野菜の低圧料理 ★★★★★
開閉のてがるさ ★★★★★
安全構造 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、最後の「結論」部分では、以上の4つの観点から、「Atlasのおすすめ機種」を提案していきます。
1-1・圧力鍋の選び方の基本!
はじめに、自分に合った圧力鍋の「選び方の基本」を確認しておきます。
圧力鍋は、各社から様々な形状のものが売られています。
販売価格もバラツキがあります。
そのため、「どのグレードの製品を選んで良いか?」は、調理器具のなかでも相当分かりにくいジャンルです。
1・かけられる圧力の強さ
2・鍋の金属素材
3・圧力鍋の安全装備
4・鍋のサイズ
しかし、基本的には、上記4点に注意すれば、「間違いのない圧力鍋選び」ができると言えます。
以下、順番に解説しておきましょう。
第1に、かけられる圧力の強さです。
業界の圧力鍋の平均値は、70kpa前後で、もっとも「汎用的」な圧と言えます。
この数字より高ければ「高圧」、以下ならば「中圧・低圧」と言えます。
肉などしっかりした食材の「時短」を狙いたい場合は、すこし圧がが高めに出せる製品を選ぶと、満足度が高いでしょう。
とくに、肉類は、短時間で高温で加熱できた方が「柔らかく仕上げやすい」とも言えます。
ただ、圧が高く出せる機種は、構造的に初心者には(安全面・利便性を含め)難しい場合が多いです。
そのため、70kpa前後の製品が「割と多い」と言えますし、「最も使い勝手が良い」とも言えます。
逆に、「野菜の栄養素を残しつつ時短効果」を狙いたい場合、あるいは、魚などの極めて荷崩れしやすい食材の場合は、低圧方面に調整力を持つ機種を選ぶと良いです。
なお、さほど高級機にならなくても、圧を数段階で調整できる機種は多いので、この部分を含めて、今回はみていくつもりです。
第2に、圧力鍋の鍋部分の素材です。
なお、鍋部分の素材については、一部格安製品は「硬質アルミ」です。
中級機以上は「ステンレス」あるいは「その複合材」であるのが普通です。珍しいもので「ホーロー」もあります。
安全性(変形耐久性)は、普通に使っている限り、どれでも問題ないです。
ただ、性質は異なりますので、現在確認できる素材を確認しておきます。
第1に、アルミ合金です。
軽量で、価格も安く、調理温度に到達するのが速いです。
蓄熱性が弱いので、熱を入れた後の保温(余熱調理)にはあまり向かない側面があります。
炊飯用の圧力鍋(アルミ鋳物)では高級機もなくはないです。
しかし、家庭の料理向きは、基本的に「格安機」のため、ネットのレシピも(たいがい)ステンレスを前提にしているように思います。
なお、アルミを選ぶ場合(底面に張り地がないならば)IHヒーターに対応できない部分も注意してください。
第2に、ステンレス鋼板です。
重めで、やや焦げ付きやすく、速熱性にも弱い素材です。
ただ、蓄熱性が高いため、煮込みには有利です。圧力鍋向きの素材と言えます。
一方、ステンレス鋼板だけだと重く、底面も焦げ付きやすいので、アルミとステンレスを複合的に使う機種もわりと多いです。
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第3に、ホーロー(鋼板系)です。
珍しいですが、ドイツのWMFが、最近だしましたので今回も紹介しています(フュージョンテック)。
蓄熱性ほか、熱伝導性が高い素材で、長時間煮込みに向く材質です。
煮込み用のルクルーゼ(ココット)の鍋がホーローであることを思い出せば、分かりやすいと思います。熱伝導性はあまり必要ない圧力鍋に、ホーローは少し「もったないない」素材です。しかし、主に「鍋の内側」の部分では意味はありそうです。
というのも、圧力鍋というのは、例外的な製品を除けば内側にフッ素加工がないです。
そもそも、圧力鍋は、密閉して蒸気を逃がさない仕組みであり底が焦げ付きにくいからです。
しかし、実際、火力や水分量が少ない場合は焦げます。その部分で、ガラス質でわりと焦げ落としがしやすいホーローは有利と言えます。それでも、費用対効果は悪いですけれど。
ちなみ、【電気圧力鍋の比較記事】でみたような、電気式はフッ素加工ほかのコートがある製品は、割と多くあります。圧調理以外に多用途だからでしょう。
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結論的にいえば、ニーズで決めて良いですが、総合的には、複合材を含む「ステンレス」が、調理用としては優秀です。
機能性からあえてアルミを選ぶ方は、ほぼいないと言えます。
第3に、圧力鍋としての安全装備です。
初めての方には気になる部分でしょう。
圧力鍋は、法令でPSC認証を取らないと販売できない仕組みです。
この辺で「しきいが高い」のでノンブランド品は、(Atlasが見る限り)ネットでも見あたらないです。少なくとも、今回フォローする製品はこの認証を受けます。
加えて、製品安全協会の「SGマーク」も基本貼られています。
認可を得るための「家庭用の圧力なべ及び圧力がまのSG基準」が定められています。例えば、ふたや本体の材質、低圧(5kpa以下)でないと開閉できない構造などです。
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結論的にいえば、正しい使い方をする限り「安全」です。
たまに聞く事故は、パッキン劣化や弁の清掃不足によるものですし、しっかり説明書を読んでおけば問題ないです。
それでも心配な初心者の方は、先述の「低圧・中圧」程度で止まる機種から、開閉の容易で、「独自の安全技術」が追加されている機種を選ぶのが良いでしょう。
また、調圧に「おもり」を使う製品は、盛大に蒸気が出るので、蒸気が出にくい「スプリング式」を優先して選ぶのも良いかと思います。静音性もそちらのが良いですから。
どちらの方式か分かりにくい部分ですので、今回の記事では、これらを示しながら紹介していきますう。
とくに、今回の記事の最後で、「初心者向け」に「おすすめ」とする機種は、こうした部分を重視して選んでいます。
第3に、鍋のサイズです。
メーカーによりますが、わりと、多いのは、3L・4.5L・6Lでいうサイズです。
ご家庭の普通の鍋に「水を入れて」比較する場合、注意して欲しいのは、あくまで「満水容量」である点です。
水や、食材を鍋いっぱいに入れられるわけではない点にまず注意が必要です。
3L〜3.5Lは、家庭用の中くらいの片手鍋(雪平鍋)と同じほどのサイズです。
大量の汁物などをまとめて作るわけではなく、2-3人前の調理分量で肉などを処理できればOKならば、収納しやすいこのサイズがオススメです。
それ以下だと、少し少なく感じる場合が多いでしょう。
4.5L-5Lは、そこそこ深めで、例えば、家族分のカレーも作れるサイズの鍋です。
皆さんの用途に対して、大きすぎに感じる方もいるかと思います。
ただ、圧力鍋の多くは、蒸し台を利用した調理もできるため、大量にまとめて作りたいほか、色々な料理に挑戦したい場合に、このサイズは向きます。
家庭用として最も多いサイズが4.5Lですし、迷ったらこのサイズが良いでしょう。
5L5-6Lは、出汁とりにも使えるような、相当な大きさの鍋です。
普通の鍋の場合と同じく、圧力鍋も「大は小を兼ねる」とは言いがたいので、かなり特殊なサイズといえます。
大きめの魚を崩さずまるごと、などの用途でないならば、家庭用としては少し大きすぎるでしょう。
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以上、圧力鍋の「選び方の基本」の紹介でした。
あとの部分については、各製品を見ながら、おいおい説明していくことにします。
冒頭示したメーカー順に、各機を見ていきます。
1-2・T-Falの圧力なべの比較
はじめに、フランスのティファールの圧力鍋を紹介します。
同社の製品は底面ステンレスなので、ガス火でもIHでも利用可能です。
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なお、以下の記事では、Atlasのおすすめポイントを赤系の文字色で、イマイチと思う部分を青字で記していきます。
【2017年発売】
【4.5L】(型番:P4620635)
1・T-Fal クリプソ ミニット パーフェクト
¥16,775 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6L】(型番: P4620735)
2・T-Fal クリプソ ミニット パーフェクト
¥16,309 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜中級者向け
圧力の最大値:65kpa
低圧調理:対応
圧力切替:
タイマー:加圧タイマー
レシピ数:39種類(250種類)
開閉方式:アーチ式(安全)
加圧調整:スプリング式
蒸し台:付属
重さ:2.25kg(4.5L) 2.35kg(6L)
クリプソ ミニット パーフェクトトは、T-Falの主に初心者をターゲットにした、クリプソシリーズの最上位機です。
初めて利用する方向けの「安全性」「利便性」に最も配慮がある機種で、圧力鍋を初めて購入する方には、特におすすめできる機種です。
本体サイズは、2-3人前の調理に最適な4Lモデルと、4-5人分は対応する6Lモデルの2種類です。
かけられる圧力は、T-Falは選択肢がなく、1段階の65kpaのみです。
65度は「ほどほどの高圧」で、他社の平均値といえる70Paに及ばない水準です。
ただ、この気圧でも115度は出る仕様ですから、通常の1/3程度の時短効果も期待できますし、お肉なども十分に柔らかくなります。
また、「ほどほどの高圧」なのが幸いし、1段階でも、魚・野菜でも荷崩れしにくいとも言えます。
しっかり、バランスをとって65kpaとしている部分はあります。
本体の開けしめ構造は、構造上、ハンドルをつまんで、鍋ぶた全体を引き上げるアーチ方式を採用します。
視覚的にロック状況が確認できて安全であるほか、片手で開閉できるため、利便性が良いのが良い部分です。
加圧調整は、T-Falはどれも「おもり」を使わない「スプリング式」です(密閉式)。
この方式は動作音が静かであるほか、手入れが楽で、蒸気が出にくい部分で優秀です。
安全性の面も、SGマークを取得する上で、重ねての「多重防御」が施され、ガス式の圧力なべとしては、高レベルである点も「売り」です。
例えば、圧力調整弁が詰まるなどして作動しなかった場合も、安全弁から圧を逃す構造を採用します。
さらに、それも作動しなかった場合は、パッキンから蒸気が排出されるように設計されています。
こうした多重防護策があるのが、この機種の「売り」です。
中身が爆発して、キッチン中掃除するハメになった・・・という失敗談がありますが、この機種は、そうそう心配ないでしょう。
加圧タイマーは、初心者に向けたもうひとつのT-Falの特長です。
圧力鍋本体にタイマーが付いており、ガスコンロを「中火」「弱火」「消化」にするという、火加減調整のタイミングを教えてくれる仕様になっています。
アラームに合わせて、圧力ダイヤルを調整するだけで、簡単に「時短効果」がのぞめます。
レシピ集は、39種類と少し少なめです。
ただ、ネットに掲載(こちら)のものを含めると250種類と、料理好きには嬉しい数となります。
このほか、圧力鍋のレシピはクックパッドなどにも多いです。
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以上、T-Falのクリプソ ミニット・パーフェクトの紹介でした。
加圧時のパワーは平均的ですが、その分「5つの安全設計」など、安全面では折り紙付きです。
加圧タイマーも、初心者のうちは、合った方が確実に便利ですから、T-Falだけから初心者が選ぶならば、こちらでしょう。
もちろん中級者以上の「料理好き」も、安全性を保持しつつ、125度の温度を出せる点で、十分満足のいく機種だと思います。
【2017年発売】
【4.5L】(型番:P4620669 P4620670)
3・T-Fal クリプソ ミニット イージー 【赤】
4・T-Fal クリプソ ミニット イージー【青】
¥13,600 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6L】(型番:P4620769 P4620770)
5・T-Fal クリプソ ミニット イージー 【赤】
6・T-Fal クリプソ ミニット イージー 【青】
¥14,929 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜中級者向け
圧力の最大値:65kpa
低圧調理:対応
圧力切替:
タイマー:
レシピ数:39種類(250種類)
開閉方式:アーチ式(安全)
加圧調整:スプリング式
蒸し台:付属
重さ:2.2kg(4.5L) 2.3kg(6L)
ミニット・イージーは、T-Falの主に初心者をターゲットにした、クリプソシリーズの入門機です。
基本的な仕様は、鍋の構サイズも含めて、上で紹介したクリプソ ミニット・パーフェクトと同じです。
かけられる圧力は、65kpaのみで、「5つの安全設計」など安全面の設計も同等です。
ただし、便利な加圧タイマーが付属しません。
初心者向けにT-Falの最も重要な機能がないため、クリプソシリーズとしては魅力が薄い機種です。
その他の部分は、上で紹介したクリプソ ミニット・パーフェクトと同じですので、説明は省略します。
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以上、ミニット・イージーの紹介でした。
初心者のシリーズですが、タイマーがない点で、T-Falとしては中級者以上向けの機種です。
一方で、中級者にもなる、他機に比べると相対的に低い圧力が不満となる可能性があるため、「どっちつかず」な機種ではあるでしょう。
【2021年発売】
【4.2L】(型番:P4704231)
7・T-Fal クリプソ ミニット デュオ ルージュ
¥12,500 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【5.2L】(型番:P4705132)
8・T-Fal クリプソ ミニット デュオ ルージュ
¥12,845 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【5.2L】(型番: P4705134)Amazon限定色
9・T-Fal クリプソ ミニット デュオ プラム
¥13,800 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜中級者向け
圧力の最大値:65kpa
低圧調理:対応
タイマー:
レシピ数:18種類
開閉方式:アーチ式(安全)
加圧調整:スプリング式
蒸し台:付属
重さ:2.3kg(4.2L) 2.6kg(5.2L)
ミニット・デュオ・ルージュは、ティファールのクリプソシリーズのやや特殊な製品です。
本体色は、2色構成です。
パープルは「オンライン販売限定色」です。
基本的な仕様は、鍋の構サイズ成も含めて、上で紹介したクリプソ ミニット・パーフェクトと同じです。
かけられる圧力は、65kpaのみで、「5つの安全設計」など安全面の設計も同等です。
ただし、こちらは気圧をかけない状態で、鍋としても利用できるという製品です。
本機は、圧力鍋としては珍しく、フッ素加工が鍋にあります。
冒頭書いたように、圧力鍋は仕組み的に焦げない(焦げにくい)なのでこうした加工はないです。しかし、鍋として利用する本機は例外的になされます。
チタンコーティングですし、ヘラを利用した炒め料理にも対応できます。
1人暮らしなどで、キッチンが狭めな方のニーズを遡及した製品でしょう。ただ、この製品は、タイマーが付かないほか、他の製品に付属する10年保証がない点は注意が必要です。
炒め物に利用すると、どうしてもフッ素コーティングが傷むため、これは仕方のない部分です。
このほか、鍋も他機より容量に対してわずかに、重めです。
レシピ集は、18種類と少なめです。
しかし、先述のように、T-Falの場合ネットでは相当数あるため、問題ないです。
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以上、ミニット・デュオ・ルージュの紹介でした。
2in1であり面白いコンセプトの製品です。ただ、耐久性の面で、この組み合わせが合理的かは微妙なラインです。
やはり、T-Falから選ぶならば、ミニットパーフェクトの完成度が最も高いと言えそうです。
10・T-Fal エクスペリエンス P4590744
¥29,800 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:上級者向け
圧力の最大値:40, 52, 64, 76kpa
低圧調理:対応
圧力切替:ダイヤル式(簡単)
タイマー:
レシピ数:
開閉方式:アーチ式(安全)
加圧調整:調整弁式
蒸し台:付属
重さ:
エクスペリエンスは、T-Falの最上位機種です。
直営店系だと、ニュートリクックというレシピ集だけが違う姉妹品があったのですが、そちらは最近見かけません。
本体サイズは、大きめの6Lモデルのみの展開です。
かけられる圧力は、ダイヤルにて4段階の可変性があります。
野菜などに向く超低圧の40kPa(107度)、ご飯などの炊飯に向く52kpa(112度)、肉などの調理には64kpa(114度)、崩れやすい魚介類に向く76kpa(116度)です。
一方、どちらかといえば、低圧よりにバリエーションを増やしたという機種ですので、初心者向けのクリプソシリーズに比べても、高圧はさほど望めない機種です。
本体の開けしめ構造は、クリプソシリーズと同じです。ハンドルをつまんで、鍋ぶた全体を引き上げるアーチ方式を採用します。
加圧タイマーは、付属します。
安全性の面も、5つの安全設計」が施され、保証も10年です。
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以上、T-FALのエクスペリエンスの紹介でした。
クリプソシリーズに省略された圧力の可変機構が魅力という機種です。
流通が限定されている製品ですが、とくに、野菜の栄養素を残したいなど、低圧方面に融通が利くのが魅力でしょう。
一方、直営店舗に製品流通が限られるので、全体的な値段がクリプソシリーズに比べて相当割高です。費用対効果は良いとは言えない製品ですね。
【2023年発売】
【3.2L】
11・T-Fal セキュア トレンディ 3.2L P2584000
¥8,237 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6.2L】
12・T-Fal セキュア トレンディ 6.2L P2580704
¥8,980 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜中級者向け
圧力の最大値:80, 50kpa
低圧調理:対応
圧力切替:ダイヤル式(簡単)
タイマー:
レシピ数:20種類
開閉方式:アーチ式(安全)
加圧調整:おもり式
蒸し台:付属
重さ:1.96kg(3L) 2.97kg(6L)
セキュア トレンディは、T-FALの同社の片手鍋タイプの圧力鍋です。
2016年登場の「セキュアネオ(P2534045・P2530744)」の後継機となる格安ラインです。
本体サイズは、小容量の調理に最適な3.2Lモデルと、4-5人分対応する6.2Lモデルの2展開です。
重さは、片手鍋形状ですが、特に他機種より軽量ではなく、むしろわずかですが、容量に比して重めです。なお、いずれのモデルも中カゴが付属します。
かけられる圧力は、ダイヤルで2段階にて調整可能です。
高圧と言える80kpaと、低圧といってよい50kPaです。
高圧は、お肉の調理などに、低圧は、野菜の栄養素を残しつつ、時短調理したい場合などに重宝します。
本体の開けしめ構造は、スイッチ式で、片手で開けられる開閉ロックで利便性は高いです。
加圧タイマーは、価格的に仕方ないですが、未付属です。
安全性の面は、先述の「5つの安全設計」は網羅します。
T-Falは上位機でも「高圧」でないのは、安全面を重視するからでしょう。
初心者向けにも分かりやすいハンドルの方向表示など、細かい配慮もあります。
加圧調整は、おもり式です。
シンプルな構造なのでさほどメンテは楽ですが、ここまでみたスプリング式に比べると、蒸気は出やすいです。
レシピ集は、付属しますが、20種類と簡易的な量です。
繰り返しになりますが、T-Falはオンライン上の専用レシピが充実しているため、問題ありません。料理好きには嬉しいでしょう。
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以上、T-FALのセキュア トレンディの紹介でした。
T-falの圧力鍋としては格段に安く、片手鍋の形態が選べるのがメリットです。予算的に1万円以下で考えている方で、安全を最重要視したい場合は、よい選択肢の1つです。圧力の強さについても、高圧で120度は出せるため、時短効果も期待できます。
ただし、タイマーは付属しないので、初心者向けとしては、クリプソシリーズの方がよいでしょう。
1-3・パール金属の圧力鍋の比較
続いて、パール金属の圧力鍋を紹介します。
金属加工で有名な新潟県の燕(三条市)の企業です。
ホームセンターなどでもよく見かけますが、お買得価格の製品が多いです。日本企業らしく、ユーザーサポートも親切です。
【2005年発売】
【2.5L】
13・パール金属 クイックエコ H-5039
¥5,518 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【3.5L】
14・パール金属 クイックエコ H-5040
¥5,299 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【4.5L】
15・パール金属 クイックエコ H-5041
¥6,650 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【5.5L】
16・パール金属 クイックエコ H-5042
¥6,271 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:中級者以上
圧力の最大値:60, 100kpa
低圧調理:対応
圧力切替:ダイヤル式(簡単)
タイマー:
レシピ数:14種類
開閉方式:レバー型
加圧調整:スプリング式
蒸し台:
重さ:2kg(3.5L) 2.7kg(5.5L)
クイックエコは、比較的低価格な圧力鍋としては、圧倒的に売れている人気機種です。
日本のパール金属が発売しています。
本体サイズは、多展開です。
少量向きの2.5Lから、2-3人世帯に向く4.5L、大人数世帯に対応できる5.5Lなど4種類から選択可能です。
重さは、本機の強調できる部分です。
各サイズとも他社機より「軽め」に作られます。
ただ、逆説的に言えば、それゆえに「安い」のだとも言え、厚みの部分で保温性は値段相応でしょう。
かけられる圧力は、2段階で調整できます。
上図の様なレバーで調整します。
加圧調整は、T-Falと同じく、おもりを使わない、スプリング式です。
T-Falと同じで扱いは楽で、蒸気も出にくいです。
中圧といえる60kpaと、高圧と言える100kpaです。
100kpaは、結構「高めの高圧」と言って良いので、お肉などの「時短効果」は期待できます。
圧力の切替は、ハンドル部のダイヤルで調整する仕組みです。
本体の開けしめ構造は、レバー式です。
スライドさせることで開く方式ですが、スイッチ式やアーチ式に比べると、ややコツが必要です。
安全性の面は、値段相応の部分はあります。
開けしめの際、確実にロックされたか分かる、ロックボタンなどは未装備です。
また、圧による鍋の爆発に関する多重防衛策もないため、どちらかと言えば、使い慣れている「中級者向き」です。
レシピ集は、同社の地元である新潟調理師専門学校監修のレシピ集が付属します。
ただ、掲載点数は14点と最低限です。
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以上、クイックエコの紹介でした。
国産の鍋メーカーが出す製品で金属部分の信頼性は高いと言えます。
また、この価格で切替式の圧力鍋を買えるというのも魅力ですし、高圧対応で時短効果も見込めるでしょう。
ただし、安全面には注意して利用することが必須ですので、どちらかと言えば、使い慣れた方向けの製品です。
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【2012年発売】
【3.5L】(他サイズもあり)
17・パール金属 節約クック H-5434
¥5,195 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
2.5L:H-5434
3.5L:H-5435
4.5L:H-5436
5.5L:H-5437
おすすめ:中級者以上
圧力の最大値:60, 100kpa
低圧調理:対応
圧力切替:ダイヤル式(簡単)
タイマー:
レシピ数:
開閉方式:レバー型
加圧調整:スプリング式
蒸し台:
重さ:1.7kg(3.5L) 2.5kg(5.5L)
なお、パール金属はほぼ同系の圧力鍋の展開が他にもあります。
違いは、鍋の部分の素材です。
同じステンレスですが、先ほどの機種は、シンク周りや調理器具などではお馴染みの錆びにくい18-8 ステンレスです。本機は、本体部分が16クロムステンレスです。
一方、重さがこちらの方が軽いですが、鍋の底圧が1.2mm(上位機は4.4mm)になるからです。
安全性には問題ないとしても、値段差の理由はあります。
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【2022年発売】
【3.5リットル】
18・パール金属 軽ーいアルミ製IH HB-377
¥3,995 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6リットル】HB-378後継品
19・パール金属 軽ーいアルミ製IH HB-5972
¥5,500 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:中級者以上
圧力の最大値:80kpa
低圧調理:
圧力切替:
タイマー:
レシピ数:
開閉方式:レバー型
加圧調整:おもり式
蒸し台:
重さ:1.28kg(3.5L) 1.8kg(6L)
一方、標準的な圧(80kpa)での固定で、調圧できないタイプも同社から展開があります。
中心に回し開けのレバー式で、シンプルなおもりがあるスタンダードなタイプです。
ただ、鍋素材は(硬質)アルミなので、軽量いうメリットがあります。
アルミアー、熱伝導が良い素材なので、調理温度に至るまでの時間がは短いです。ただし、逆に蓄熱性がほとんどないので、余熱はかけにくいです。
どちらの利便性が優るかは、利用法によります。ただ、錆ほかのメンテ性、あるいは変形可能性を含む耐久性の部分で、圧力鍋の「高級機はステンレス」とはいえます。
1-4・フィスラーの圧力鍋の比較
ここからは、ドイツのフィスラー社の圧力鍋を紹介します。
刃物や金属加工では定評のあるドイツの製品らしく、かなり本格的かつ使い勝手が良い製品が多いです。
T-Falと違った方向で、ブランド力のあるメーカーで、品質の高さから日本でも人気の製品が多いです。同社の製品も、他メーカー同様にIH調理器具にも対応できます。
【2022年発売】
【3.5L】青:600-350-04-070
20・フィスラー ビタクイック
¥23,217 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【4.5L】青:600-300-04-000-I
21・フィルター ビタクイック
¥24,800 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【4.5L+2.5L】青:90-11-11-511
22・フィスラー ビタクイックプラスセット
¥42,000 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6L】青:90-06-11-511
22・フィスラー ビタクイックプラス
¥36,591 楽天市場 (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜中級者向け
圧力の最大値:70, 50kpa
低圧調理:
圧力切替:火加減式
タイマー:
レシピ数:
開閉方式:ハンドルロック式(安全)
加圧調整:スプリング式
蒸し台:付属
重さ:2.7kg(3.5L) 2.8kg(4.5L)
ビタクイック(VitacoQuick)は、フィスラーの圧力鍋のなかでは、比較的価格が安い入門モデルです。
本機の姉妹機として、「ビタクイックグリーン」という、目盛り部分が緑色になるだけの姉妹機も最近まで売っていましたが、そちらは終売のようです。また、「プラス」表記の機種がありますが、そちらも以下で説明する部分の性能差はないです。
ただ、同社の優れたデザイン性は十分感じられ、調理器具としての高級感は十分ある製品です。
4.5Lは、流通ルートの違いで複数の型番があります。
「ビタクイックプラスセット 」は、単品販売のない2.5Lのスキレットが付属します。
そのほか、蒸し台と、調理後に便利なガラスふたがセットされます。
あとは、同じなので、同時に見ていきます。
本体サイズは、3種類から選択可能です。
2-3人世帯向けとして一般的なのは4.5Lでしょう。
かけられる圧力は、2段階です。
魚・野菜などに向く低圧の45kPa(109度)と、平均的で汎用的な70kPa(115度)です。
図の青色の丸の部分は、圧がかかった場合、背が伸びてきます。
その目盛りの高さで2つの圧力帯を判断し、圧を調整する方式です。
若干面倒ですが、圧力メーターも見やすく、どの段階で、火を弱めれば良いかが一目で分かります。
本体の開けしめ構造は、ハンドルのロック式です。
この方式は慣れるまでややコツが要ります。ただ、カッチリハマらないと圧がかからない構造ですから、安全度は高いですね。
加圧調整は、本機も、おもりを使わないスプリング式です。
安全性の面は、一定の配慮があります。
例えば、ふたが完全に閉まらないと、安全レバーが「緑」にならず加熱されない仕様です。
加えて、超高圧の出せるワンダーシェフの製品と比べると、こちらは密閉式ですから、調理中にスチーム(蒸気)が外にあまり出ません。
お手入れについては、コントロールパネル(メインバルブ)が分解掃除ができる仕様です。
毎回分解して掃除することは求められていませんが、汚れたときは分解して掃除した方が早いため、メリット性が高いです。
ふたの取っての部分も道具なしで外せるので、掃除が楽です。清潔性は最も高いと言えます。
レシピ集は、外国ブランドながら付属します。
また、インターネット上でもいくつか公開されています(こちら)。意外に和食も多いです。
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以上、ドイツのフィスラー社のビタクイックプラスの紹介でした。
フランスのT-Fal同様「ブランド力」のある有名製品で、「一度は持ちたい」と思える圧力なべでしょう。本体のデザインと、高級感は圧倒的なので、予算が許せば、中級者以上にオススメです。
利便性の面でも、超高圧調理に対応しつつ、高圧も出せる点や、蒸気の出にくい構造や、掃除や収納が楽な点など、使う人のことを考えられた製品だと言えるでしょう。
一方、圧の調整が「火加減式」な部分は、ややコツが要るのは確かです。そこに懸念を感じる方には、次に紹介する上位機が選択肢となりそうです。
【2022年発売】
【1.8L】型番:622-212-01-000
23・Fissler ビタビット プレミアム
¥41,599 楽天市場 (9/12執筆時)
【2.5L】型番:622-212-02-070
24・Fissler ビタビット プレミアム
¥33,800 楽天市場 (9/12執筆時)
【2.5L】型番:622-212-02-070-A
25・Fissler ビタビット プレミアム
¥51,700 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【3.5L】型番:22-412-03-070
26・Fissler ビタビット プレミアム
¥36,800 楽天市場 (9/12執筆時)
【4.5L】型番:622-412-04-070-A
27・Fissler ビタビット プレミアム
¥55,000 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【6L】型番:622-412-06-070-A
28・Fissler ビタビット プレミアム
¥71,384 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【4.5L+2.5Lセット】型番:622-412-11-070-A
29・Fissler ビタビット プレミアム セット
¥89,941 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:初心者〜上級者向け
圧力の最大値:45 60 70kpa
低圧調理:対応
圧力切替:ダイヤル式(簡単)
タイマー:
レシピ数:
開閉方式:ハンドルロック式(安全)
加圧調整:スプリング式
蒸し台:付属
重さ:3.1kg(3.5L) 3.2kg(4.5L)
「ビタビット プレミアム 」は、フィスラーの上級の圧力鍋です。
以前売られていた「フィスラー プレミアムプラス」の後継機です。
流通ルートで微妙に型番が違う製品がありますが、どれも性能は同じです。
ビタクイックと同じで、2.5Lのスキレット・蒸し器・ガラスふたのセットもあります。
料理好きというよりも、「プロの料理人」に向けた商品構成です。2017年に登場した新機種で、モデルはハンドル部分の厚みが増しています。
本体サイズは、10Lサイズまでの多展開です。
最も売れそうな家庭用サイズは、やはり4.5Lでしょう。
3.5Lは、大量に調理しない方におすすめできるサイズです。
かけられる圧力は、本機については3段階です。
魚などに向く低圧の45kPa(110度)と、野菜などの向けの中圧の60kPa(113度)、そして、平均的な75kPa(116度)です。
圧力の調整は、ダイヤル式です。
少し高いですが、ダイアルに合わせたら、緑の線にあわせるように火加減するだけです。
この方式は設定した圧に合わせて圧を逃がすので、火力の調整が楽です。フィスラーの製品としては、初心者にも向いた機種です。
そのほか、加圧せず、蒸し器として100度でのスチーム調理もできます(蒸し台が付きます)。
本体の開けしめ構造は、下位機種同様であり、ハンドルロック式です。
コツが要りますが、下位機種の場合と同じで、キッチしまらないと圧かかかりませんから安全です。
また、しっかりロックされると「グリーン」の表示がでるため、分かりやすいです。
安全性の面では、下位機種同様の堅牢な防護システムを持ちます。
また、圧力のかかり具合を、色分けされた圧力表示で視認できるため、温度調整の失敗による「爆発」の危険が少ないです。超高圧がでるモデルは、この部分も重要になってきます。
お手入れについては、鍋の内部はエンボス加工がなされ、焦げ付きにくい仕様です。掃除の手間は、ビタクイック同様にパーツが簡単に外せるため、容易と言えます。
その他、底面についてはステンレスとアルミの三層構造になっており、調理後の余熱・保温性は下位機種よりも良いです。
レシピ集は、こちらも付属しますが、他社に比べると、簡単なものです。ただし、上述のように、オンラインのレシピ集は充実します。
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以上、フィスラーの「プレミアムプラス」の紹介でした。
価格は相当しますが、鍋の部分の品質はこちらのモデルが最も高いです。圧力がダイヤル調整式で使いやすく、手入れもしやすいです。
優れた機種ですし、高品質な「一生もの」な圧力鍋を求める方にオススメです。
初心者はやはりT-Falのがよいでしょうが、それでも「料理好きで、しっかり研究しつつ使いたい」初心者には、この機種を選んでも問題なさそうです。
1-5・ワンダーシェフの圧力鍋の比較
つづいて、ワンダーシェフの圧力鍋を紹介します。
平成14年から圧力鍋の製造をしている大阪の伊藤アルミニウム工業が改名し、この名前になりました。
時代的に中国製造ですが、大阪工場で検品しているそうです。
【2020年発売】
【3L】
30・ワンダーシェフ 魔法のクイック料理 ZQSA30
¥10,510 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
【5.5L】
31・ワンダーシェフ 魔法のクイック料理 ZQDA55
¥12,110 Amazon.co.jp (9/12執筆時)
おすすめ:中級者以上
圧力の最大値:140kpa 80kPa
低圧調理:
タイマー:
レシピ数:100種類
開閉方式:レバー式
加圧調整:おもり式(上級)
蒸し台:
重さ:2.1kg(3.5L) 2.8kg(5L)
これらは、「魔法のクイック料理」シリーズとして、大阪の金属製品メーカーのワンダーシェフの発売する圧力なべです。
本体サイズは、3Lの片手鍋タイプと、5.5Lの両手鍋タイプです。
かけられる圧力は 、2段階です。
本機は、超高圧の140kpa(2.38気圧/126度)と、高圧の80kPa(117度)という組み合わせです。
法律の安全基準上の作動圧力の上限は、150kPaにおかれるので、最高圧の点で、本機は、限界ギリギリの業界「最高クラス」です。
高圧がかけられると、お肉や魚が骨まで短時間でホロホロに煮ることも可能です。
柔らかい素材も短時間なら煮崩れしにくいというメリットもあります。圧力を高度に使いこなしての時短調理をするなら、この機種が良いでしょう。
ただし、低い方でも80kPaですから(超高圧ではないにせよ)高圧です。
本機は、荷崩れしやすい魚ほか、野菜なども少し苦手とする部分があります。
圧力の調整は、ダイヤル式です。
ただ、目盛りで火加減をみるのではなく、右図のように、蒸気の噴き出し加減で火加減をみます。
食材や量によって結構変わるので、この部分で「中級者以上」向けです。
とくに、調整弁方式はすこしコツが必要で、「蒸気抜け」で中身が焦げてしまうことがあり、ある程度の熟練(練習)が必要です。
本体の開けしめ構造は、レバー式です。
ハンドルを回転させた後で、圧力調整のおもりを押し回して取り付けます。
調理後鍋を空ける際にも、おもりを回して開ける構造です。
加圧調整は、したがって「おもり式」に分類されます。
本機のように超高圧が出せる圧力鍋は、この方式が多いですがが、調整弁(おもり)から結構な蒸気が出ます。
ティファールなどは蒸気が少ない「密閉式(スプリング式)」でしたので、この部分は違います。
安全性の面は、安全弁はもちろん、誤操作に伴う危険性にも配慮が見られます。
多重の防護策を施し、安全機構はかなりしっかりした機種と言えます。正しく使う限りにおいては安全です。おもりを外す際の蒸気漏れだけは注意です。
お手入れは、ただ、高圧が出せるタイプに共通しますが、手間は多いです。
おもり部分を含めて、細かい部分のが目詰まりしないように、手入れを施す必要があります。
慣れれば、問題ないですがノズルフィルター(ティファール社ではコントロールパネル)を含め、掃除の過程は多めです。
レシピ集は、料理研究家の浜田陽子さんのメニューです。
やはり、高圧ゆえに「おもり」タイプですので、中級者で多段の調整に魅力を感じる方
また、このメーカーもオンラインのレシピ集(こちら)が充実します。
クックパッドなどでも良いですが、圧力の強さに応じて書いてあるため、メーカーのレシピ集は便利です。
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以上、ワンダーシェフの「魔法のクイック料理」の紹介でした。
高圧がかけられる点が魅力の機種です。
お肉などを「ほろほろ」にしたい方には向くと思います。
価格も高圧モデルの中では安価のため、導入もしやすいでしょう。
ただし、「おもり」がなく、片手でも簡単に開けられるティファール社と較べると、利用の難易度は高めです。反面、上級者には、使い勝手の幅が広い良い製品です。
次回に続く!
圧力鍋のおすすめは結論的にこれ!
というわけで、今回は圧力鍋についての1回目記事でした。
しかし、記事は、まだまだ「続き」ます。
2・圧力鍋の比較 (2)
2-1:ビタクラフト 〈米国〉
2-2:WWF〈ドイツ〉
2-3:アイリスオーヤマ〈日本〉
2-4:マイヤー〈米国〉
2-5:最終的なおすすめの提案【結論】
肉魚の高圧料理 ★★★★★
野菜の低圧料理 ★★★★★
開閉のてがるさ ★★★★★
安全構造 ★★★★★★
総合評価 ★★★★★
続く2回目記事(こちら)では、ワンダーシェフの製品を追加でみます。
その後、米国のビタクラフトやドイツのWMFの製品など紹介していきます。
その上で、紹介した全製品から、目的別・価格別に、Atlasのおすすめ機種を選定していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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