【今回レビューする内容】2023年 ハイレゾ対応ヘッドフォンの性能とおすすめ・選び方 :高音質・高級ヘッドホン:オンイヤー密閉型製品の違いと人気ランキング
【比較する製品型番】SONY MDR-H600A MDR-1AM2 MDR-Z7M2MDR-M1 ST パナソニック RP-HD5 RP-HD300 RP-HD10 beyerdynamic T5 T1 3rd Generation DT 1990 PRO オーディオテクニカ ATH-ADX5000 ATH-A900Z ATH-MSR7b ATH-WS1100 ATH-WP900 ATH-AWKT ATH-AWAS DENON AH-GC25NC AH-D1200 AH-D5200 JVC WOOD 01 HA-SW01 HA-SW02 ゼンハイザー HD599 SE HD 660S2 HD 660S2 AKG K702 K712 PRO v-moda Studio Monitor M-200 JVC Victor HA-MX100V iBasso Audio SR2 フィリップス Fidelio X3/00
今回のお題
高音質なハイレゾヘッドホンのおすすめはどれ?
どもAtlasです。
今日は、2023年4月現在、最新のハイレゾ対応ヘッドフォンを比較します。
「圧縮規格」と「周波数帯域」の部分で、しっかり「対応」といえる機種をえり抜いて見ていきます。
1・有線ハイレゾヘッドホンの比較
接続:有線ケーブル
装着:オーバーイヤー型
2・Bluetoothヘッドホンの比較
接続:Bluetooth
装着:オーバーイヤー型
記事をお読み頂くにあたって、はじめに「注意」して頂きたいことがあります。
上表のように、2記事に分けている部分です。
1回目記事(今回)は、「有線方式」のヘッドホのだけの紹介です。
高級機も多いタイプで、オーディオファンが自宅でじっくり聴くための本格機が多いです。
2回目記事(こちら)では、Bluetooth対応のヘッドホンを扱います。
有線と無線と両方対応できる場合も、こちらでの取扱いです。
こちらは、ハイレゾに規格対応しない機種も交えての紹介です。しかし、どれがハイレゾ対応機なのかは、簡単にわかるようにして書いています。
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音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
原音再現性 ★★★★★
疲れにくさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、いつものように、各製品を機種ごと比較します。
そして、最後の「結論」では、上表のようなポイントから、「Atlasのおすすめ機種!」を提案する形で記事を進めていきます。
よろしくお願いします。
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1・Bluetoothヘッドホンの比較
2・Bluetoothイヤホンの比較
3・完全ワイヤレスイヤホンの比較
4・ハイレゾヘッドホンの比較
5・ハイレゾイヤホンの比較
6・ノイキャンヘッドホンの比較
7・Beatsのヘッドホンの比較
8・ライトニング端子イヤホンの比較
9・ウェアラブルネックスピーカーの比較
10・おすすめヘッドホンの選び方 【結論】
なお、今回の記事は、ヘッドホン比較シリーズ全体の4回目記事として書きました。
1-1・ハイレゾヘッドホンの選び方の基本

はじめに、ハイレゾヘッドホンの「選び方の基本」からです。
主に初めて対応機を買う方に向けた情報です。
あらかじめ説明しておくと、ヘッドホンなら何でも「ハイレゾ対応」というわけではありません。
対応するヘッドホン製品は、業界団体による認証マークが付与されています。
認定基準は、ヘッドホンの周波数帯域のうち数値の大きい方が、40kHZを超えていることが条件です。
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再生周波数帯域とは、ヘッドフォンの仕様を表す数値の1つです。
スペック表では、「4Hz〜40kHz」などと数値が出されます。
この数値の読み方は簡単です。
左値(4Hz)が、小さいほど「低音がしっかり聞こえるヘッドホン」であること、右値(40kHz)が大きいほど「高音が削られずに聞こえるヘッドホン」であることを意味します。
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CD音源の時代は、メディアの容量の関係から、20kHz以上の高音域は削られていました。
そのため、大抵のヘッドホンは、高音域は20kHzほどのスペックでした。
したがって、ハイレゾ音源に対応させたい場合は、今回紹介するような「ハイレゾ対応ヘッドホン」が必要です。
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なお、人間の耳の可聴域は(20Hz-20kHz)です。
そのため、過剰な数値はオーバースペックに思えますが、測定値のスペックに余裕があるほど、自然な臨場感を感じやすいです。
そのため、業界は40kHzという1つのハイレゾ基準を出したと言うことになります。
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今回の記事では、この業界基準に合致した、ハイレゾ対応ヘッドホン「だけ」を紹介します。
1・再生周波数帯域の広さ
2・ドライバーの大きさ(音質)
3・ヘッドホンの重さ・遮音性
その際、「再生周波数帯域の広さ」のほか、音質に直結するドライバー(=音を出す振動板)のサイズも詳しく紹介します。
また、使い勝手に直結する重さや遮音性などに注目して比較します。
なお、以下の製品紹介では、試聴が「趣味」なAtlasの調査結果に基づきつつも、スペック数値も重視して、ある程度客観的に選んでいます。
1・ハイレゾヘッドホン(密閉型)
というわけで、比較をはじめます。
1・有線ハイレゾヘッドホンの比較 (1)
タイプ:密閉型(音漏れなし)
1-1:パナソニック〈日本〉
1-2:SONY〈日本〉
1-3:JVC〈日本〉
1-4:DENON〈日本〉
1-5:オーディオテクニカ〈日本〉
1-6: v-moda〈米国〉
2・有線ハイレゾヘッドホンの比較 (2)
タイプ:開放型(音漏れあり)
2-1:ゼンハイザー〈ドイツ〉
2-2:AKG〈オーストリア〉
2-3:フィリップス〈オランダ〉
2-4:beyerdynamic〈ドイツ〉
2-5:その他の企業〈各社〉
2-6:最終的なおすすめ機種の提案
はじめに、音漏れの少ない密閉型ヘッドホンを比較します。
「開放型ヘッドホン」に比べて遮音性があるので、外出先でも利用できる点、没入感が高い点が「売り」です。
なお、開放型ヘッドホンは、2回目記事の紹介になるため、オープンエア限定で探している方は、上記のリンクをご利用ください。
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なお、以下の本文では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思う部分を青字系で記していきます。
1-1・Panasonicの密閉型ヘッドホン
はじめに、Panasonicが販売する、密閉型ハイレゾヘッドホンの紹介です。
同社は、割と格安なラインで、密閉型構造のハイレゾ対応品を一定数出しています。
【2017年発売】
1・パナソニック ヘッドホン RP-HD5-K
2・パナソニック ヘッドホン RP-HD5-R
3・パナソニック ヘッドホン RP-HD5-W
4・パナソニック ヘッドホン RP-HD5-A
¥12,800 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:44Ω
再生周波数帯域: 4Hz〜40kHz
ドライバー:40mm
重さ: 240グラム
RP-HD5は、パナソニックが発売するハイレゾヘッドホンの入門機です。
1万円以下で購入可能な「超お買得」なハイレゾヘッドホンです。
重さは、240グラムです。
平均的な密閉型ヘッドホンより軽量ですから、装着製を重視する方にも向くでしょう。
こちらは、(折り返せる)スイーベル機構があるため、収納性も良い製品です。
再生周波数帯域は、低音域が4Hzで、高音域が40kHzです。
高音域は、「ハイレゾ認定」の最低水準の40kHzをギリギリ確保します。
とはいえ、低価格ながら、音源の違いを感じるには十分な水準であり、高音域は綺麗に出ます。
低音域は、4kHzです。
先述のように、人間の可聴域を越えた測定値です。しかし、とくに、同一メーカーで比較する場合は数値に余裕があるほど、性能は良いと言えます。
ドライバーは、40mmHDドライバーユニットです。
ドライバー(振動板)は基本的に大きな程音質は良いと言えます。
こちらは、大きさとしては平均的ですが、振動板をハイレゾに対応させるために新形状としています。
音質は、ハイレゾ製品に共通しますが、高音域の繊細さと伸びはこちらでも感じられました。
一方、開口部が大きめのためか、低音部もこのサイズの製品としては良く出ています。
インピーダンスは、44Ωです。
極めて高いわけではないものの、インピーダンスは高めです。
スマホなどの小型再生機器では、ややボリュームを上げる必要はあります。自宅用でしょう。
デザイン性は、最近の流行に沿った、継ぎ目のない一体感のあるデザインです。
明るい色目もラインナップされます。
耳あたりは優しく、密閉型なので、音も漏れにくい仕様です。
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以上、パナソニックのRP-HD5の紹介でした。
1万円台以上の製品に比べると、本体の作りや音質の作り込みの差はあります。
しかし、同価格帯の非ハイレゾ製品と比べると、高音域のグレードは明らかに高いです。ハイレゾ入門機として、良い製品だと思います。
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【2019年発売】
5・パナソニック ヘッドホン RP-HD300-K
¥(13,337) Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:
再生周波数帯域: 4Hz〜40kHz
ドライバー:40mm
重さ: 200グラム
なお、この製品の上位機種として、RP-HD300という製品があります。
製品的に、やや軽量化された上、着脱式のロングケーブルを備えたのが、相違点です。
ただ、ドライバーなどのサイズは同じで、マイナーチェンジですので、値段で選んでも良いでしょう。
【2014年発売】
6・パナソニック ヘッドホン RP-HD10
¥17,000 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:18Ω
再生周波数帯域: 4Hz〜50kHz
ドライバー:50mm
重さ: 340グラム
RP-HD10は、パナソニックが発売するハイレゾヘッドホンの上位機です。
重さは、下位機種よりも100g重い340グラムです。
しっかりとした重さがある機種ですが、その分、サウンドのスケール感は高いです。
また、水平方向にもスライドできる構造を含め、バランスがよいので 、付け心地も悪くありません。
再生周波数帯域は、低音域が4Hzで、高音域が50kHzです。
高音域は、50kHzと下位機種よりも向上しています。
ただ、1万円台の他社製品に比べると、さほど高いわけではありません。
低音域は、4kHzと、下位機種同様です。
ドライバーは、下位機種より大きな、50mmHDドライバーユニットです。
本体重量の増加は、大きめのドライバーを採用したことが影響しています。
音質は、試聴の限り、中・低音域について臨場感の向上が感じられました。
もちろん、ドライバーの大型化が影響してのことでしょう。
インピーダンスは、18Ωです。
余裕があるので、AV機器でもスマホでも利用可能でしょう。
デザイン性は、渋い黒い色目で、下位機種に比べて、明らかにターゲット層が違うことを示しています。
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以上、RP-HD10の紹介でした。
ハイレゾ音源対応の製品ですが、どちらかと言えば、重低音がより感じられるヘッドホンです。
低音の奥行感を最も重視したい方で、「流行りの」ハイレゾ音源にも対応したい方にオススメできるでしょう。
1-2・SONYの密閉型ヘッドホン
つづいて、SONYの製品です。
ソニーは、特にハイレゾ音源の普及に力を入れているメーカーです。
ヘッドホンは、音漏れしにくい密閉型構造での展開です。
【2017年発売】【赤のみ継続販売】
7・SONY h.ear on 2 MDR-H600A R
¥14,300 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:24Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜60kHz
ドライバー:40mm
重さ: 220グラム
MDR-H600A は、ソニーの「h.ear on2」シリーズの「入門機」です。
本機については、赤のみ継続生産で、それ以外は生産終了で在庫限りです。
重さは、220グラムです。
密閉型ヘッドホンとしては、軽量です。音が漏れないので、外出先で使う用途にも向きます。
本体は、はっきりした明るい色合いのデザインですね。
再生周波数帯域は、低音域が5Hzで、高音域が60kHzです。
高音域は、60kHzと「ハイレゾ認定」の最低水準の40kHzより余裕を持たせ、 60kHzと余裕があります。
実際に試聴すると、クラシックなどの細かい音まで分解しています。
低音域は、5Hzと平均的な数字です。
本体が軽いことを考えると、相応でしょう。
ドライバーは、40mmHDドライバーユニットです。
パナソニックの下位機種と同じサイズです。
一方、素材面では、チタンコートで、不必要な振動に強い仕様となっています。このあたりの工夫は一日の長がありそうです。
音質は、良く調整されており、低音・高音域にバランスも良いです。
ハイレゾ用なので、過度は味付けもないですが、低音と中高音もしっかり聞こえる傾向です。
インピーダンスは、24Ωですので、AV機器でもスマホなどでも万能に使えますね。
デザインは、シンプルさのなかにも、曲線的な柔らかな主張があります。
ソニーらしいデザインですし、ファッションとして選ばれるのにも良いと思います。
エルゴノミック立体縫製イヤーパッドの付け心地も良く、長時間のリスニングも快適です。
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以上、MDR-H600A/Rの紹介でした。
ポップな色合いですが、再生周波数帯域に余裕があるなど、音質面も期待できるヘッドホンです。
装着感も良く、価格相応のクオリティは期待できる良い製品です。
【2018年発売】
8・SONY MDR-1AM2 B
9・SONY MDR-1AM2 S
¥34,222 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:16Ω
再生周波数帯域: 3Hz〜100kHz
ドライバー:40mm
重さ: 187グラム
SONY MDR-1AM2は、ソニーの密閉型ヘッドフォンの中級機です。
こちらは、通常のステレオミニプラグのほか、φ4.4mmのバランスケーブルも付属するモデルです。
ソニーは、ウォークマンの上位機で、音質の良いバランス接続に対応するようになっており、それに対応するためです。
重さは、187グラムです。
ヘッドホンは大型化するほど重くなるものですが、ソニーは違います。
ヘッドバンドを改良し、長時間装着時の快適性に配慮しました。音質に影響させずの改良ですので、その部分でも、問題ないでしょう。
再生周波数帯域は、3Hz〜100kHzと、下位機種よりも、低音域・高音域共に性能がアップしています。
高音域の100kHzは、人間の耳の可聴域から大幅に越えるスペックです。
しかし、冒頭にも書いたように、設計に余裕があるに越したことはありません。
ドライバーは、40mmHDドライバーユニットです。
他社と比較してサイズは平均的です。
しかし、アルミニウムコートの振動板や、上部の通気孔による振動板の制御により、低音・高音域共に、口径以上の性能を実現しています。
音質は、100kHzと優れた高音域のスペックである点から想像できますが、解像感がとても良いです。
「空気感まで再現される」というその音質は期待できます。
ヘッドフォンの装着感は、フィット感の方向性としては下位機種と同じです。
ヘッドバンド部の改良で軽量化している点と、イヤーパットに吸湿性のある合皮を採用している点などで、快適度はより増しています。
インピーダンスは、16Ωです。
ハイレゾ対応のスマホや、小型音楽プレーヤーでも使えます。
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以上、SONYのMDR-1AM2の紹介でした。
3万円前後の予算で買える製品として考えると、スペックがかなり高い製品です。
重さもさほどないので、携帯音楽機器に使う「ちょっと高級なヘッドホン」として需要が多そうです。
【2018年発売】
10・ソニー ステレオヘッドホン MDR-Z7M2
¥87,250 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:70Ω
再生周波数帯域: 4Hz〜100kHz
ドライバー:70mm
重さ: 340グラム
MDR-Z7は、ソニーのハイレゾ対応ヘッドフォンの最高峰のモデルです。
重さは、335グラムです。
その点では、「しっかり音楽を聴く」ための高級機です。
再生周波数帯域は、4Hz〜100kHzと、下位機種と同じく広いです。
ドライバーは、耳全体をすっぽり被うサイズと言える大口径70mmHDドライバーユニットを搭載します。
アルミニウムコートLCP振動板の採用など、基本システムは同じです。
しかし、口径が大きな分、とくに低音域にパワーに功を奏しています。
音質は、特に、低音域に向かって余裕があります。
そのため、大音量にしなくても、迫力のある音が聞こえる傾向です。
こちらも、通常のヘッドホンケーブルと、多くの情報量を送れるバランスケーブルが付属しています。
このブログの【ウォークマンの比較記事】で紹介した同社の端末に、このケーブルで接続することで高音質を得られます。
5極バランス標準プラグ MUC-M12SB1
¥39,800 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
バランス標準プラグ MUC-M12NB1
¥20,196 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
また、上記のような高品質ケーブルに換装することで音質の向上を狙えます。
もちろん、従来的なヘッドホン端子用のステレオミニプラグも付属するため、バランス接続に対応できない機器でもOKです。
インピーダンスは、70Ωです。
したがって、こちらは本格的なオーディオにつなげて使うよう設計されたモデルです。
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以上、ソニーのMDR-Z7の紹介でした。
大きめのドライバーを採用したモデルですね。バランスケーブル接続に対応しますし、呼応級音楽プレーヤーと接続して利用するとその能力を発揮できると思います。
【2019年発売】
11・SONY MDR-M1 ST
¥30,927 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:24Ω
再生周波数帯域: 3Hz〜80kHz
ドライバー:40mm
重さ: 215グラム
MDR-M1 STも、ソニーのハイレゾ対応の密閉型ヘッドフォンです。
ただし、こちらは、業務用の「モニターヘッドホン」であり、販売は「ソニーミュージックソリューションズ 」です。
そのため、1年保証はないため、注意が必要です。
重さは、215グラムです。
十分軽量といって良い水準です。
スタジオでのプロユースに最適化するため、イヤーパッドに工夫があるほか、ジョイントにシリコンリングを採用するなどし、体動によるノイズの低減など、専用設計された製品です。
実際、この製品は、プロ向けのため「ハンドメイド製造」であり、特別な出荷前調整も行っています。
先述のように「保証がない」ですが、作りに自信がある裏返し、とも言えます。
イヤーパットの工夫で、長時間利用でも疲れにくいので、家庭用としても通用する製品です。
再生周波数帯域は、3Hz〜80kHzです。
ドライバーは、40mmのダイナミック型です。
技術仕様は公開されませんが、「独自開発」このことです。
ただ、利用される振動板の材質などは、同じです。
音質は、「モニターヘッドホン」なので、中音域を犠牲にしない、「バランス重視」のフラットな音質です。ただ、高音の解像感、低音の迫力も十分なので、むしろ「バランスが良い」とも言えます。
味付けの少なさは物足りなく感じる人もいますが、しかし、「スタジオの再現」という、ある意味のハイレゾ音源の目的を考えると、かえって、良いかもしれません。
インピーダンスは、24Ωです。
ハイレゾ対応のスマホや、小型音楽プレーヤーでも使えます。
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以上、ソニーのMDR-M1 STの紹介でした。
「モニターヘッドホン」として、スタジオ用に最適化されている製品です。このタイプで、ハイレゾに対応する製品は珍しく、希少価値があります。
音質的に家庭用と目指す方向は違うので、一般向けではないにせよ、ハイレゾの導入目的が「スタジオ録音の再現」ならば、この機種は、選択肢として「あり」に思えます。
1-3・Audio-technicaの密閉型
続いて、日本のオーディオ機器メーカーのオーディオテクニカの製品です。
同社は、開放型もありますが、密閉型構造のヘッドホンも出しています。
ハイレゾ系の製品は、どちらかと言えば、「バランス重視」な音質傾向です。
【2015年発売】
12・オーディオテクニカ ATH-A900Z
¥22,609 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:42Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜40kHz
ドライバー:53mm
重さ: 330グラム
ATH-A900は、オーディオテクニカのヘッドフォンです。
ハイレゾに対応するモデルとしては、同社では最も安いシリーズです。
重さは、330グラムとやや重めの機種です。
ヘッドバンド部分を見た感じ軽量に見えますが、そうでもありません。
再生周波数帯域は、 5Hz〜40kHzとハイレゾに必要なスペックをギリギリ満たす水準です。
ドライバーは、しかしながら、口径が大きい53mmです。
硬質カーボンによるコーティングをして強度を出しています。。口径の大きさが奏功して、ストレスのない広がりのある音が聴けます。
音質は、オーディオテクニカらしい、バランス重視で、フラットな音質です。
同社の製品の傾向ですが、無個性で味付けがない(邪魔にならない)感じです。
どの音源にも合いやすいですが、この部分については好き嫌いがあるでしょう。
デザインは、若干本体デザインが古風ですが、フィット感はソニーと同様に良いです。
インピーダンスは、42Ωです。スマホや携帯音楽プレーヤーというよりも、本格的なオーディオ製品用でしょう。
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以上、オーディオテクニカのATH-A900の紹介でした。
ソニーの入門機に較べると大口径のドライバを採用するのが魅力な機種です。
とくに、低音域に余裕がありそうです。なお、密閉型ですが、オーディオテクニカの製品は遮音性がさほどなく、「セミオープン」ともいえます。自宅用でしょう。
【2018年発売】
13・オーディオテクニカ ATH-MSR7b BK
14・オーディオテクニカ ATH-MSR7b GM
¥27,374 楽天市場 (4/5執筆時)
インピーダンス:35Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜50kHz
ドライバー:45mm
重さ: 237グラム
ATH-MSR7bは、オーディオテクニカのヘッドフォンです。
先ほどの製品と比べると、ヘッドバンド部分は一般的な製品と同じです。
重さは、237グラムと軽量と言って良い水準です。
再生周波数帯域も、 5Hz〜50kHzですから、高音域のスペックが伸びています。
ドライバーは、この製品の場合、小さめの45mmです。
一方、設計的には軽量化が優先されており、ユニット構成も同社の製品としては結構「単純」に思えます。
2つの音響スペースと3つの空気孔(ベント)を採用するなど、音はあまりこもらず中低音の音質は良いですが、全体的な迫力は、やや控えめです。
音質は、引き続き、無個性で味付けがない感じです。
インピーダンスは、35Ωです。こちらも、本格的なオーディオ製品用でしょう。
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以上、オーディオテクニカのATH-MSR7bの紹介でした。
軽量性を意識した機種です。
ただ、ユニットサイズの問題もあるため、個人的には、やや音圧が物足りないです。いずれにしても、オーディオテクニカらしい音色は、ATH-A900のほうでしょう。
【2015年発売】
15・オーディオテクニカ ATH-WS1100
¥18,091 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:38Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜40kHz
ドライバー:53mm
重さ: 281グラム
ATH-WS1100は、オーディオテクニカの別系統のモデルです。
重低音が強調されたSolid Bassシリーズの上位機となります。
再生周波数帯域は、 5Hz〜40kHzです。
ハイレゾに必要なスペックをギリギリ満たす水準に止まっています。
インピーダンスは、38Ωですので、どちらかというと本格的なオーディオ機器向けです。
ポータブル用としては開発されていさそうです。
ドライバーは、口径は、一般的な53mmです。
低音域は、しかし、ただ、ディープモーション・ハイレゾオーディオドライバーという一連のパーツで、低域出力の能率が高い仕様です。
大型の高磁束磁気回路と広い開口部が奏功しています。
中高音域も、損なわない配慮がなされていますが、傾向としては低音重視の人が選ぶモデルでしょう。
重さは、その一方で、281グラムと軽量化に成功でしています。
ただ、他社の同価格帯の商品に比べるとやや重めです。
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以上、オーディオテクニカのATH-WS1100の紹介でした。
低音をしっかり聞かせる同社のSolid Bassシリーズの特長が良くでている機種です。
一方、ハイレゾ用と考えた場合、高音域にあまり余裕がない、と言えるでしょう。ただ「ドンシャリ」系ヘッドホンとしては、良くできています。
【2019年発売】
16・オーディオテクニカ ATH-WP900
¥71,253 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:38Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜50kHz
ドライバー:53mm
重さ: 243グラム
ATH-WP900は、オーディオテクニカの天然木材を利用した、ハイグレード製品です。
同社は、伝統的に、ハウジングに木材を使った製品を販売してきており、同シリーズの最新機がこちらとなります。
今回は、ギターのフジケンに塗装を依頼して作成した、メイプル材を利用します。
再生周波数帯域は、 5Hz〜50kHzです。
高音域に、多少余裕がある製品です。
インピーダンスは、こちらも、38Ωですので、どちらかというと本格的なオーディオ機器向けです。
ドライバーは、口径は、この製品も53mmです。
ただし、設計は異なり、中・低音域の音質向上のための新形状バッフルを採用します。
高音域には、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング振動板を採用しました。
振動板はある程度剛性があった方が、ハイレゾに合うため、各社とも工夫が多い場所です。
重さは、243グラムと軽量です。
なお、ケーブルは、ステレオケーブルのほか、バランスケーブルも付属します。
しています。
ただ、他社の同価格帯の商品に比べるとやや重めです。
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以上、オーディオテクニカのATH-WP900の紹介でした。
同社の下位機より大幅に高い製品です。ただ、値段の高さは、外観の天然木材の部材費によるところが多いため、やや趣味性が高い製品でしょう。
ハウジングの素材が音質に影響する部分は否定しませんが、より安い素材でも実現できる点をふまえれば、割高ではあります。
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【2019年発売】
17・オーディオテクニカ ATH-AWKT
¥197,800 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:48Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜45kHz
ドライバー:53mm
重さ: 405グラム
18・オーディオテクニカ ATH-AWAS
¥159,980 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:40Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜42kHz
ドライバー:53mm
重さ: 395グラム
なお、同社のハイレゾイヤホンのハイエンドは、以上の2機です。
こちらの製品は、黒檀・アサダ桜という高級木を利用しています。
重量級のあるモニターグレードの製品です。53mmというドライバーサイズや、DLC振動板の採用は下位機種と同じです。
内部パーツは、それぞれ専用設計となります。
下位機種と比較すると両機種とも、D.A.D.S.(Double Air Damping System)と呼ぶ、二重構造を採用し、低音域に余裕を持たせています。
さらに、 ATH-AWKTは、パーメンジュール合金の磁気回路を採用し、音のクリアさを高めます。
そのため、下位機とは音質は変わるでしょう。ただ、基本的な音響思想は、下位機種と同系統ですし、値段差ほどの差は、一般的にありません。
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結論的にいえば、(スピーカーシステムならともかく)、ヘッドホンにおいて、ここまでの製品は、個人的には不要かなとは思います。
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このほか、越前漆器と和鹿革のパッドを採用した「工芸品グレード」なATH-W2022の販売もあります。2022年に登場する記念モデルです。
100万円を超えてきます。ケースは木曽檜と白桐、京都産ちりめん生地、箱は越前和紙と、とことんこだわっています。もちろん、他山の石ですが、感心もしました。
1-4・DENONの密閉型ヘッドホン
つづいて、日本のデノンの密閉型構造のハイレゾヘッドホンです。
低音域の充実度に定評のあるメーカーですが、オーバヘッド型でハイレゾ対応機を一定数出しています。
【2019年発売】
19・DENON AH-GC25NC-BK
20・DENON AH-GC25NC-WT
¥12,800 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:16Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜50kHz
ドライバー:40mm
重さ:287g
AH-GC25NCは、DENONの発売する、密閉型ヘッドフォンです。
同社は、日本の音響メーカーで、特に「中・低音域の充実度」に個性を発揮することが多いメーカーです。
加えて、この機種は、ハイレゾ対応有線ヘッドホンとしては珍しい、ノイズキャンセラ搭載機でもあります。
このブログの【ノイズキャンセリングヘッドホンの比較記事】でも、ハイレゾ対応のノイズキャンセラ機を紹介していますが、それらは、全て無線モデルです。
重さは、287グラムです。
ノイズキャンセラユニットの分、多少ですが、重量はあります。
再生周波数帯域は、5Hz〜50kHzです。
高音域は、ハイレゾ再生に多少余裕があります。
ドライバーは、40mmです。
後ほど紹介する同社の一般機と較べて小さいです。
ただ、デノンの単体スピーカーと同じ、カーボンファイバー・フリーエッジ・ドライバーです。
見た感じもスピーカーユニットのようですが、実際、外周をロールエッジで支えるフリーエッジ構造で、振動の均一性に効果があります。
一方、素材のカーボンファイバーは、剛性と軽量性を併せ持つ素材で、スピーカーに適していると言えます。ただ、処理が難しいようで、採用するメーカーは少ないです。
音質は、多少口径の小ささの影響はありますが、それでも、安定した低音域と、聞きやすい中音域をキープします。
高音域も、スペック通りの解像感は感じます。
インピーダンスは、16Ωです。
ノイズキャンセリング技術(NC)は、 先述のように搭載です。
「飛行機」・「シティ」・「オフィス」の3モードを搭載します。方式も、マイクを内部・外部に2つ配置したハイブリッド式(ダブル方式)ですので、精度は期待できます。
ただし、NCの利用はバッテリーが必要なので、30時間ごとの充電が必要です。
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以上、AH-GC25NCの紹介でした。
位置づけとしては、飛行機などの出張用にも持ち運びたい方むけの製品でしょう。
ただ、この用途で有線である必然性はあまりないでしょう。
このブログの【ノイズキャンセリングヘッドホンの比較記事】で紹介した製品のうち、ハイレゾに対応するワイヤレス製品を選んだ方が、出張用には良い気がします。
【2018年発売】
21・DENON AH-D1200-BK
¥18,000 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:24Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜40kHz
ドライバー:50mm
重さ:260g
同社は、日本の音響メーカーで、特に「中・低音域の充実度」に個性を発揮することが多いメーカーです。
重さは、260グラムです。
それなりの重量感はありますが、ドライバーは大きめですし、優秀でしょう。
再生周波数帯域は、5Hz〜40kHzです。
高音域がハイレゾに対応するギリギリの水準です。
実際、ハイレゾ音源を主に狙って開発した製品ではないでしょう。
ドライバーは、50mmと大きいです。
デノンはドライバーの質はよいと思ういます。
ただ、同社の上位機とは振動板やハウジングのグレードに差を付けているため、この機種については「傾向を引き継ぎつつも廉価仕様」と言えます。
音質は、DENONらしいと言えます。
つまり、音節的には高音域にも冒険をしない、堅実な音作りです。SONYと聞き比べると、分かりやすいでしょう。
低音域は、バランスを崩さない程度に重視しており、バランスを意識しつつも、低音重視で使いたい人はおすすめできます。
インピーダンスは、25Ωです。
ポータブルな携帯機器でも使いやすいでしょう。
デザインは、日本の会社ですが、ユーロ圏でも「受けそう」なデザインです。
従来は「ごつい」」アメリカっぽいデザインしたが、傾向が変わりました。イヤーパッドは柔らかめで疲れにくいです。
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以上、AH-D600EMの紹介でした。
ハイレゾ対応のスペックながら、どちらかと言えば、そこに関わらない中音・低音部分を評価したい機種です。
密閉型でどこでも使える点も魅力です。
低音の奥行感を最も重視したい方で、「流行りの」ハイレゾ音源にも対応したい方にオススメできるでしょう。
【2018年発売】
22・DENON AH-D5200
¥60,500 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:24Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜40kHz
ドライバー:50mm
重さ:385g
AH-D5200 は、DENONの密閉型ヘッドフォンの上位機です。
この上には、AH-D7200という最上位機がありますが、価格的には「ハイアマチュア向け」となります。
重さは、385グラムです。
ドライバーが大きいという理由もありますが、ハウジングにゼブラウッドを利用するなど、軽量感よりも高級感を重視した仕様ゆえでしょう。
もちろん、木製ハウジングは、音質面にも特徴を与えるため、重さは無駄ではありません。
再生周波数帯域は、5Hz〜40kHzです。
やはり、高音域がハイレゾに対応するギリギリの水準です。
ドライバーは、50mmです。
サイズの部分では下位機種と同じですが、最上位機同様のフリーエッジ型ドライバーです。
とくに低域の安定感に寄与すると思われますが、デノンのスピーカーと同様のシステムです。
音質は、傾向としては下位機種と同じで、バランスの良い聴き疲れしにくい作りです。
その上で、低音の重層感はさらに増しているため、「音楽を聴く」というより「音の良さを楽しむ」感じに使いたい場合には、向くでしょう。
インピーダンスは、24Ωです。ポータブルな携帯機器でも使えます。
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以上、AH-D600EMの紹介でした。
ヘッドホンの音質がイマイチ「ピン」と来なかった、ステレオスピーカーユーザーに試して欲しいヘッドホンです。
その評価基準だと、かなり得点が高いでしょう。ただし、重さや素材などを考えると、自宅で利用するものですね。
1-5・JVCの密閉型ヘッドホン
つづいて、日本のJVCケンウッド(日本ビクター)の密閉型構造のハイレゾヘッドホンです。
格安なヘッドホンも得意な企業ですが、ハイレゾ対応機も出します。
【2020年発売】
23・JVC Victor HA-MX100V
¥21,200 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:56Ω
再生周波数帯域: 10Hz〜40kHz
ドライバー:
重さ:265g
Victor HA-MX100V は、JVCケンウッドのヘッドホンです。
ソニーにもありましたが、本機は業務用の「スタジオモニターヘッドホン」のカテゴリーの製品です。
JVC(Japan Victor Company)の「ビクター」の部分を強調した製品で、懐かしい「ビクター犬」マークが刻印されます。
重さは、265グラムです。
ソニーのモニター機に比べると、少し重いですが、許容範囲です。
再生周波数帯域は、10Hz〜40kHzです。
ドライバーは、サイズ不明です。
ただ、振動版の前に、振動を拡散させるためのサウンドディフューザーを装備するユニークな構造です。
モニターヘッドホンに必須と言える解像感を高めるとともに、ハイレゾ対応にするための工夫です。
その上で、同社の「個性」でもある低音域については、
技術仕様は公開されませんが、「独自開発」このことです。前後にデュアル・クリアバスポートを装備します。
音質は、やはり「モニターヘッドホン」なので、味付け少なめで「バランス重視」の音質です。
一方、ビクターのスタジオスピーカーの再現を目指したとのことで、スタジオのような「音場の自然な広がり」を強調します。
中音域を犠牲にしないただ、高音の解像感、低音の迫力も十分なので、むしろ「バランスが良い」とも言えます。
インピーダンスは、56Ωです。
スタジオ用として、6.3mm変換アダプターも付属します。
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以上、 Victor HA-MX100V の紹介でした。
比較的値ごろ感のある価格で買える「モニターヘッドホン」として需要がありそうです。
「ハイレゾ再生」のために作られた製品ではないにせよ、疲れにくい仕様で、また、空間表現力も高いため、自宅用ヘッドホンとしても「実力のある製品」と言えます。
【2015年発売】
【上位機種】
24・JVC WOOD 01 HA-SW01
¥45,455 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
【下位機種】
25・JVC WOOD 02 HA-SW02
¥40,600 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:56Ω
再生周波数帯域: 8Hz〜45kHz
ドライバー:40mm
重さ:330g / 320g
WOOD 01は、JVCケンウッドの高級ラインCLASS-Sシリーズに属するハイレゾ対応機です。
重さは、330gです。
したがって、軽量化のために音質は犠牲にしないタイプの「音質重視」の機種です。
再生周波数帯域も、8Hz〜45kHzです。
ドライバーは、口径は40mmと小さめです。
再生周波数帯域の狭さは、小口径のドライバーを用いたことの弊害といえそうです。
ただ、「聴き疲れしにくさ」と「中音域の良さ」で選ばれるメーカーですし、これでも良いでしょう。
音質は、独特です。
JVCは、ヘッドホンのハウジングに限らず、天然木を利用した振動板を利用することに「こだわり」があります。
中・低音域に安定感のあるのは、材質的なこだわりがあるからでしょう。
高音域については、一方で、さほどの工夫があるとも言えません。
インピーダンスは、大きいので、携帯機器には向かない可能性があります。
なお、【上位機種】は、内部ユニットのいくつかに、木製パーツが増えるほか、音響用ハンダで接着した点が、下位機種と異なります。
ただ、値段差分の音の差は、基本的には感じられないレベルでしょう。
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以上、JVCのWOOD 01の紹介でした。
「ハイレゾ向き」かは留保せざるを得ないですが、同社伝統のWOODシリーズらしく、「温もりのある自然な響き」は期待できます。
あまり大きなボリュームにせず、自宅でゆったり聴きたい製品です。
1-6・V-MODAの密閉型ヘッドホン
つづいて、米国のローランドが展開するv-modaのモニターヘッドホンです。
こちらも、密閉型構造のハイレゾヘッドホンです。
【2020年発売】
26・v-moda Studio Monitor M-200
¥36,500 Amazon.co.jp (4/5執筆時)
インピーダンス:30Ω
再生周波数帯域: 5Hz〜40kHz
ドライバー:50mm
重さ:290g
Studio Monitor M-200 は、米国のv-modaが発売するモニターヘッドホンです。
クラブDJ初の音響企業ですが、2019年から、ローランドに吸収されたこともあり、日本では割と楽器屋系列で見かけるようになっています。
重さは、290gです。
モニターヘッドホンとしては少し軽めでしょう。とはいえ、プロ用なので、耐久重視でもあります。
再生周波数帯域も、5Hz〜40kHzです。
ハイレゾ対応ですが、低音方向も強調したい、という数値でしょう。
ドライバーは、50mmです。
軽量化に奏功することの多い、CCAWコイルを採用していること以外、取り立ててスペックは強調されません。
音質は、基本的には低音重視です。
v-modaの従来からの企業的特徴ですから、これをキープしつつ、「原音忠実性」をたかめ、ハイレゾ音源に対応させたという仕様です。
インピーダンスは、30Ωですね。
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以上、v-modaのStudio Monitor M-200 の紹介でした。
デンキヤ系列ではあまり見られない製品ですが、コアなファンも多いブランドのハイレゾ機です。
外観も個性的なので、周りがあまり使っていない製品を試したい方は選択肢にできるでしょう。
次回に続く!
ハイレゾ対応のおすすめヘッドホンは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、ハイレゾヘッドフォンの比較の1回目記事でした。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・有線ハイレゾヘッドホンの比較 (2)
タイプ:開放型(音漏れあり)
2-1:ゼンハイザー〈ドイツ〉
2-2:AKG〈オーストリア〉
2-3:フィリップス〈オランダ〉
2-4:beyerdynamic〈ドイツ〉
2-5:その他の企業〈各社〉
2-6:最終的なおすすめ機種の提案
次回の2回目記事(こちら)では、ゼンハイザー・AKG・フィリップスなど欧州系メーカーの開放型(オープンエア型)のハイレゾ対応機を紹介します。
音質の良さ ★★★★★
重低音 ★★★★★
原音再現性 ★★★★★
疲れにくさ ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、ここまで紹介してきた製品全てから、価格別・目的別に、Atlasのおすすめ機種!を提案していきます。
引き続きよろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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