【今回レビューする内容】2023年 PC用4K液晶ディスプレイの価格・性能とおすすめ・選び方: Windows Mac パソコン用4Kモニターの違いと人気・口コミランキング:4KHDR 5K 8K HDR400 600 1000 HDCP 2.2対応
【比較する製品型番】Dell U2723QX U2723QE S2722QC U2720Q S2721QS S2721Q UP2720Q LGエレクトロニクス 27UP850N-W 27BP85UN-W 27UQ850-W 27UP650-W 27UP550N-W 27UL500-W 27UN880-B 27GP950-B HKN62J/A EIZO FlexScan EV2740X-BK EV2740X-WT EV2785-BK ColorEdge CG2700X CG2700X-BK CS2740-BK CS2740-XBK KH2760V-UZ LCD-GCU271XDB LCD-M4K271XDB フィリップス 278E1A/11 279P1/11 27E1N5900E/11 BenQ PD2705U PD2705UA PD2725U SW271C EW2880U ASUS VP289Q ProArt PA279CV-J PA279CV-R PA27UCX PA27UCX-K HP 27f 4k Display 5ZP65AA#ABJ HP V28 U28 4K HDR Acer NITRO VG280Kbmiipx CB282Ksmiiprfx Vero V7 V287Kbmiipx JAPANNEXT JN-27IPS4FLUHDR-C65W-HSP JN-V27UHD JN-IPS2707UHDR JN-I28UR-C65W Apple Studio Display MMYQ3J/A MK0U3J/A MK0Q3J/A MMYX3J/A MMYW3J/A MMYV3J/A イイヤマ XUB2893UHSU-B5 MSI Modern MD271UL
今回のお題
最新4K液晶モニターのおすすめはどの機種?
ども、Atlasです。
今日は、2023年6月現在、最新の4K液晶モニターの比較です。
パネル自体の品質やスタンド部分の調整力、あるいは、明るさセンサーなどの独自の工夫などに注目しながら、長時間作業でも「目が疲れにくい」モニターを提案していきます。
細かい部分では、保証期間の長さや保証内容にも注目しました。
1・4Kモニターの比較 (1)
:サイズ:27型・28型
;解像度:4K 5K
2・4Kモニターの比較 (2)
:サイズ:31.5型・32型
;解像度:4K 6K 8K
3・4Kモニターの比較 (3)
:サイズ:40型以上
;解像度:4K
4・4Kモニターの比較 (4)
:サイズ:23.8型以下
;解像度:4K
5・4Kモニターまとめ
=最終的なおすすめ機種の提案
全5回の連続記事です。
1回目記事(今回)は、家庭用として「最も人気」な、27インチ・28インチの4K液晶モニターを比較します。
1回目記事は、他のサイズを含めた全体の導入編を兼ねます。
かなり特殊といえる、4Kモニターの「選び方の基本」を説明しています。
他のサイズをお探しの方も、1回目記事の冒頭だけでもお読みいただいておけば、ご自身のニーズ合ったモニターが(わりと)選びやすいかと思います。
ただ、高リフレッシュレート対応の「ゲーム専用」は、記事を「完全に別のもの」にしています。以上のリンク先の記事をご利用ください。
よろしくお願いします。
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液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
というわけで、以下では、各社のモニターを比較していきます。
そして、最後の「結論編」(こちら)では、上表のようなポイントから「Atlasのオススメ機種」を提案していきます。
なお、既に「目当ての機種(型番)」がある場合は、ここまでの記事で、各ジャンルの執筆時の最新機は「だいたい網羅」したと思うので、Gooleほかの検索エンジンで「型番+家電批評モノマニア」で検索したほうが、素早くたどりつけるかもしれません。
長い記事ですが、どうかよろしくお願いします。
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1・標準的な液晶モニター
2・2.5K液晶モニター
3・4K液晶モニター
4・タッチパネルモニター
5・ゲーミングモニター
6・曲面・湾曲モニター
7・Mac向けモニター
8・液晶モニターの選び方【まとめ】
なお、今回の記事は、このブログ「モノマニア」の液晶ディスプレイ関連記事全体としては、「3回目記事」として書きました。
1-1・4Kモニターの選び方の基本
具体的な製品の紹介に入るまえに、「4Kモニターの選び方の基本」からです。
では、具体的な4Kモニターの比較に入ります。
1・4K画質の利点と問題点
2・必要なPC側のスペック
3・液晶パネルとスタンドの品質
4・画面サイズの決め方
主に「目に優しい4Kモニター」を選びたい場合に重要といえる要素を、4点に分けて順番に解説します。
1・4K画質の利点と問題点
第1に、4Kモニターの利点と問題点です。
フルHD機より高いのに「4K液晶モニターを選ぶメリットはなにか?」「注意するべき点はどこか」について、はじめに確認しておきます。
4Kモニター(3840×2160)の「自慢」は、言うまでもなく、「解像度の高さ」です。
一般的なモニター解像度といえるフルHD(1920×1080)の、実に4倍の密度で表示できるので、4K機は、対応する動画や写真を「最高品質」でみることができます。
仕事用としても、4Kモニターは導入意義が大きいです。
それは、フルHDより細かく表示でき、書類をたくさん並べて「実作業面積を拡大できる」という意味ではありません。
小さい文字でも見えるのでその要素はありますが、小さく表示できても「目が疲れる」だけでしょう。
「目への優しさ」の部分で言えば、4Kモニター導入の一番の利点は、「テキストの視認性」が向上する部分です。
表示される文字の大きさは「フルHD」モニターと同じままで、その密度を、4倍の細かさにして、テキストなどを高詳細表示できるからです(右図)。
数字で言えば、画面密度(ppi)は、4Kの場合、フルHDの2倍です。
ただ、数字や図では分かりにくいので、例を出します。
スマホ(iPhone)を例にしましょう。
昔のスマホは、画面が粗く、見づらかったと思います。しかし、今では、たいていの場合、細かい文字でも読みやすくなりました。
同じような進化を「PCモニターも遂げたのだ」と考えてください。
一昔前は、4Kモニターだと、システムの文字が小さくなりすぎたり、各ソフトでも文字(ビットマップ)を拡大する際に、文字が「ぼやけて、にじむ」問題がありました。
しかし、今では、スケーリング未対応のレトロソフトを除けば、MacでもWindowsでもこうした「問題はない」です。
老眼世代の方も、鮮明に見えるぶん「目に優しい」ので、4K導入は予算が許せば、最高の選択肢としておすすめしています。
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結論的にいえば、同じ画面サイズで比べれば、4Kモニターは、フルHD機と「同じ作業面積」「同じ文字のサイズ」をキープしたまま、「画質が4倍キレイに」なります。
ワープロなどの8ptの小さな文字も、等倍で「高詳細に」表示できるので、作業効率があがるほか、「目に優しい」といえます。見えないというストレスも減ります。
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続いて、4Kモニターを導入する場合、注意点です。
「2点」ありますので、順番に解説していきます。
第1に、動画やレトロソフトの画像の再生についてです。
動画は、例えば、昔の粗いのネット動画や、DVDなどの低解像度映像を再生する場合、必ずしも、画質が向上するとは言いがたいです。
モニターに「テレビ的な補正技術」があると、うまく処理(アップコンバート)してくれる機種はあります。
ビデオカードによる部分も大きいですが、気になる方は、補正機能が高度な製品を選ぶと、満足度は高いです。そうした機種も、今回多く紹介します。
古いビジネスソフトやゲームも、少し注意です。
Windowsの場合、2015年以前のものはたいていですが、4K表示(高DPI表示)にソフト側が対応しません。
OSが代わりにアップスケーリング(仮想化DPI)をしますが、あくまで「仮想的に引き延ばす」だけなので、画像や文字が「ぼやける」難点があります。
この部分で言えば、4K時代より前のレトロゲームが好きな方などは、フルHDが無難とも言えます。
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第2に、著作権保護コンテンツの視聴です。
HDCP2.2という業界規格があります。
この規格に非対応のモニターだと、4K動画サービス・4Kゲーム・Ultra HDブルーレイの映像が表示できません。
HDCP2.2は、モニター側・PC側双方の接続端子がHDMI2.0かDisplayPort 1.4規格のフォローが最低必要です。
「未対応機」はわりとあるので、今回はHDCP2.2の対応の有無も示すようにします。
2・必要なPCスペック

1・Display Port
2・HDMI 2.0
3・USB 3.1 (=USB3.2 gen2)
4Kモニターを買えば、どのPCでも使えるというわけではありません。
転送する映像データ量が多いので、通常画質(4K/60p)の表示をしようと思えば、上表の端子のいずれかをPC側が持つことが、導入の「最低条件」です。
今どきの新品PCならばたいてい問題ないですが、古いPCの場合注意してください。
4Kの描画にはCPU性能も重要ですので、2コアのCeleron CPUなどの場合は、新品でもフルHDが無難です。
1・MacBook Pro 15(Late 2013)
2・Mac Pro(Late 2013)
3・Mac mini(Late 2014)
Macの場合は、Retinaでの統一が早かったので、だいぶ前から「4K/60p出力がサポート」がされています。
詳しくは【Mac向けのモニターの選び方】に書きました。
3・パネルとスタンドの品質

第4に、4Kモニターのパネルとスタンドの品質です。
「目の疲れにくさ」に関係する部分では、スペック面では最も大事といえる点です。
各社が強調するブルーライト低減機能などよりよほど重要で、本質的な部分です。
重要なので、それぞれ順番に解説していきます。
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はじめに、液晶パネルについてです。
4Kモニターに多いパネルの種類は、以上の4種類のパネルです。
パネルは、種類により、視野角の広さや、階調表現が変わるので、モニター選びで最初にみるべき部分です。
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結論的にいえば、視聴時の視認性(ギラつきのなさ)と、視野角の広さをふまえると、IPSパネルが現状ではベストです。とても「目に優しい」です。
他の種類は、「目に優しい」という観点では、どれもイマイチです。
VAパネルは「黒が締まる」ので映像向きながら、独特の粒状感(ギラツブ)があり、見つめる仕事には不向きです。TNパネルは、応答速度速いが、視野角が狭く、色味も悪いです。
Atlasとしては、この2種については、PC用としては積極的にはおすすめしません。
ただし、IPSは少し高めな機種が多いです。
そこで、予算が限られる場合は、IPSのいわば「ジェネリック」と言えるADSパネル、あるいは、上表にだした、5つの大手企業が出すIPSに類似するパネルならば、性質は同じなので問題ないです。
今回の記事でも、これらのパネルも多く取りあげます。
なお、より細かく分けると、IPSだけでも、以上のようなバリエーションがあります。
加えて、高級機では、QLED(量子ドット)OLED(有機EL)を採用するモデルもあります。
それぞれの性質は、機種紹介にて詳しく解説します。
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スタンドも「目への優しさ」を重視する場合、とても重要な要素です。
基本原則を言えば、モニターと目線は水平にするのが、目が最も疲れないといえる配置です。
しかし、格安品だと、チルト(角度)以外の細かい位置調整ができません。
結論的にいえば、「前後左右高さ回転」と調整幅が広い「高性能スタンド」を選ぶ意義は大いにあります。今回の記事でも、かなり重視している部分です。
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なお、ここまで書いてきた、パネルのランクやスタンドは、このブログの【液晶モニターの選び方の基本の記事】で、もうすこし詳しく書いています。
4・画面サイズの決め方
第4に、画面サイズの決め方です。
このブログの【PC用デスクの比較記事】でも書きましたが、「目が疲れない」ための「適切な視聴距離」というものがあります。
画面の左右方向の視線の移動をふまえての数字です。
例えば、上表にあるように、目と画面の距離が80cm以上離せない小机ならば、27インチは大きすぎると言えます。
なお、4Kモニターは高詳細ですが、(テレビと違って、モニターは近接してみるものなので)必要な距離はフルHD機と変わりありません。
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以上、「4Kモニターの選び方の基本」を4点説明しました。
色々書きましたが、目への優しさの部分を重視してもしなくても、「4Kモニターの導入は、メリット性がはるかに大きい」というのがAtlasの考えです。
第1回・4Kモニター(27型 28型)
第2回・4Kモニター(31.5型 32型)
第3回・4Kモニター(40型以上)
第4回・4Kモニター(23.8型)
ここからは、具体的な製品説明になります。
冒頭に書いたように、モニターサイズ別です。
「購入したいサイズ」がお決まりの場合、以上のリンクをご利用ください。
今回は「1回目記事」なので、27型と28型の紹介です。
4Kモニターで最も種類が多いのがこのサイズといえますが、実際、4Kのメリット性が最も活かせるサイズといえるので、最初に紹介しています。
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具体的な4Kモニターの比較に入ります。
1・27型-28型4Kモニターの比較 (1)
1-1:選び方の基本の説明【導入】
1-2:DELL〈米国〉
1-3:LG〈韓国〉
2・27型-28型4Kモニターの比較 (2)
2-1:EIZO〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:フィリップス〈欧州〉
2-4:BenQ〈台湾〉
2-5:ASUS〈台湾〉
3・27型-28型4Kモニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:ACER〈台湾〉
3-3:イイヤマ〈日本 〉
3-4:JAPANNEXT〈日本〉
3-5:Apple〈米国〉
3-5:その他〈4K 5K〉
4・4Kモニターの比較
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
以上のような、メーカー順に、各機を紹介していきます。
1-2・デルの4Kモニターの比較
はじめに、米国のデルの4Kモニターです。
4Kモニターには力を入れていて、黎明期からいくつもの人気モニターを輩出している会社です。
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なお、以下では、イマイチな部分は青字で、高評価できる部分は赤字で、本文を書いていきます。
【2022年5月発売】
【27インチ】
【Amazon限定型番】
1・Dell U2723QX
¥65,000 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
【通常型番】
2・Dell U2723QE
¥68,800 楽天市場 (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:400cd/u
パネル:Nano IPS Blackノングレア
コントラスト比:2000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR400
USB給電: 90W
接続端子:HDMI2.0 DP USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
U2723QXは、デルの発売する27インチの4K液晶モニターです。
なお、U2723QXは、Amazon限定型番となり、同系機は通常U2723QEとして販売されますが、性能は同じです。
「デジタルハイエンドシリーズ(Uシリーズ)」という同社の一般向けの上位ラインの最新機となります。
書類仕事ほか、デザイン業務の入門機の役割も果たせるシリーズです。
液晶パネルは、IPSパネルを採用します。
視野角が広く、目にも優しいという点で、仕事に向くパネルです。
IPS液晶には、いくつかの種類(グレード)があります。
本機は、Nano IPS Blackで、2022年1月の見本市(CES)で発表されたLGの新型です。
IPSが従来弱かったコントラスト部分にメスをいれ、2000:1というIPS液晶としては従来の2倍の水準の数値です。
その点で、黒表現力を高めた映像(特に動画)向けたパネルです。
バックライトに工夫のある製品(miniLEDモニターほか)を例外とすると、(普通のモニターでは)もっともこの部分の性能が良いです。
「目の優しさ」の部分では、コントラストはあまり意味がないですが、映像美の部分の進化として意義深いです。
色空間は、ディスプレイの色域を知るために必要な数値です。
一般的にはあまり気にしなくて良い数値ですが、「鮮やかさ」をしる手がかりになります。また、デザイン用に探している方には、ここが重要になります。
本機については、動画コンテンツで重要なDCI-P3はカバー率98 %です。
一方、写真など静止画向けに重要なAdobe RGBカバー率は出していません(sRGBカバー率は100%)
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結論的にいえば、キャリブレーション機能もないので、本機専門的なデザイナー用ではないです。
ただ、一般的ユーザー向けにはかなり良いスペックです。
他方式との、ざっくりとした比較表を出しておきます。
Nano IPS Blackパネルは、黒表現は(VAやに及ばないものの)従来のIPSより上です(現状でNano-IPSよりも少し上)。
ただ、コスパは良く、高レベルでバランスが良いと言えるで液晶です。
液晶の輝度は、400cd/uです。
映像コンテンツの進化で、家庭用機でも、要求される輝度は最近増しています。
この数字は、抜群に良くもないですが、逆にあまり高すぎると、(普通の)仕事用にうまく合わない場合もあるので、このくらいで十分です。
ノングレア(非光沢)パネルなので、反射の心配もありません。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms (GTG)です。
通常時は8msですが、問題のないレベルです。
HDRは、HDR400に対応です。
ノングレア(非光沢)パネルなので、反射の心配もありません。
応答速度は、オーバードライブ時、5ms (GTG)です。
通常時は8msですが、問題のないレベルです。
画質調整機能は、わりと「あっさり」です。
「目の優しさ」の部分は、低輝度利用時のチラツキを防止するバックライトのフリッカー対策と、最近搭載が多いブルーライトカット機能は付属です。
これらは、どのモニターでも対応です。
「映像美」の部分では、一方、特段の機能は明言されません。
米国系の企業は基本、PCに任せる方向性で、最低限レベルの場合が多いです。
ただ、モニターのマニュアル調整については、後面ジョイスティックで操作できるなど、配慮はみられます。
接続端子は、HDMI2.0x2 DisplayPort USB-Cです。
USB-Cについては、アップストリームポートもあるので、デイジーチェーン(数珠つなぎ)も可能です。
また、USB-C端子は、90WクラスのUSB-給電対応です。
そこそこ大きなノートPCならば、速度低下なしに充電もできる水準です。
HDMI端子は、2.0規格なので、4KHDR信号も通ります。
HDCP2.2にも、対応です。
加えて、本機にはUSBハブ(ダウンストリームポート)も搭載です。
コネクタ形状は(丸い)USB-Cが1つと(四角い)USB-Aです。
速度は、いずれもUSB3.1クラスですので、高速対応です。
ハブのUSB-Cを給電に使う場合は、USB-Cのみ15W給電が可能です。
スタンドの品質は、前後左右高さ回転と全てに対応する「フルスペック」です。
調整幅は、チルト角度(上21° 下5°)・高さ(15cm)・左右(90度)です。
他社高級機と比べても可動範囲で引けをとりません。
「目の優しさ」の部分で、アームの性能は重要ですし、本機はこの部分でも優秀です。
保証は、3年です。
DELLのハイエンドラインのモニターは、普通の保証以外に、「3年間のプレミアムパネル交換保証(無輝点保証)」があります。
常時消灯(黒点)こそ保証されませんが、この部分も、同社の「売り」と言えます。
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以上、DELLのU2723QXの紹介でした。
良いパネルを使いますが、仕様的に「デザイナー用」ではなく、「デジタルハイエンド」の名前が示すように、一般ユーザーで画質の良いものを探している方に向く機種です。
「映像美」の部分に注目して選びたい場合、IPS Blackパネルは選択肢になります。
QLED(量子ドットLED)を採用する機種と違い、輝度表現や色域の部分で「味付け濃いめ」でもないので、(一般的な)仕事との兼用にも向くと思います。
他社に比べてアイケアの部分で強い仕様でもないですが、モニター用としては向くかと思います。
【2021年発売】【27インチ】
3・Dell S2722QC
¥42,800 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:4ms (GTG)
HDR:HDR400
USB給電: 65W
接続端子:HDMI2.0×2 USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
S2722QCは、先ほどの機種の1グレード下位機種になります。
本機については、Sシリーズと言うことで、ベゼルを薄くしたことで、多少ですがスリムです。
液晶パネルは、こちらについては、従来のIPS液晶です。
スペック的には、コントラスト比が1000:1と(IPS液晶の平均値ながら)上位機に少し及びません。そのため、色空間の部分で、DCI-P3カバー率が非開示となります。
接続は、本機もUSB-Cに対応します。
ただ、65W給電となる部分と、USB-Cポートが1系統で、デイジーチェーンによる複数台の接続に非対応という部分が、目に付く違いです。
そのほかは、USBハブが、(四角い)USB-Aのみ2つとなる部分、DisplayPortも持たない部分が違いと言えます。
スタンドは、上位機より可動幅は少なくなります。
ただ、それでも「前後左右高さ回転」とフル可動です。
あとの部分のスペックは、保証を含めて、1通絵で見た上位機と変わりません。
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以上、S2722QCの紹介でした。
5万円以内でおさまる「格安機」として一定のプレゼンスがあります。
ただ、DELLの場合、画質向上機能がイマイチ充実しないので、同じ価格帯の他社機に負ける部分はあります。
その部分で、比較は必要です。
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【2020年発売】
【27インチ】
4・Dell S2721QS
¥51,800 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1300:1
応答速度:4ms (GTG)
HDR:HDR10
USB給電:
接続端子:HDMI2.0×2 DP
スタンド:チルト
VESA:100mm
スピーカー:3W
4K動画再生:
保証期間:3年
なお、DELLの場合、上でみたUシリーズの下位機として、Sシリーズもあります。
こちらについてもIPS液晶採用です。
しかし、本体の輝度が低く、HDR400に満たない水準です。
また、パネルの広色域化技術も不採用です。むろん、USB-C給電機能もないです。
スタンドの稼働性もわるいため、価格差をふまえても、選ぶならば上位機でしょう。
【2020年発売】【27インチ】
5・Dell UP2720Q
¥217,800 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:250cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1,300:1
応答速度:6ms (GTG)
HDR:
USB給電:
接続端子:HDMI2.0×2 DP Thunderbolt3
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
UP2720Qは、DELLの 27インチ4Kのハイエンド機です。
こちらについては、完全に「デザイナー向け」で、価格面を含めて多くの方には他山の石でしょう。
液晶パネルは、こちらについては、従来のIPS液晶です。
色空間は、sRGB100%・AdobeRGB80%・DCI-P3 98%カバーです。
上表で示したのはDELLの大画面機となる31.5インチ機を含めた各社のクリエーター用ハイエンド機のスペックです。
DCI-P3のカバー率の部分で見ると、一見すると(静止画より)「動的なコンテンツ」に向くように思えます。
HDRは、ただ、非対応です。
多少輝度が250cd/uクラスですし、基本的には、あくまで静的なコンテンツを扱う人向けの高級機と言えるかと思います。
画質調整機能は、本機も、他社のデザイン用のフラッグシップと比べると「あっさり」です。
測色計内蔵でしっかり色合わせや調整はできますが、基本的には「ソフト」でというポリシーです。
スタンドの品質も、高いです。
調整幅は、高さ13cm、チルト角度(上21° 下5°)、左右(90°)と回転です。
デザイン用ですし、この部分はしっかりフルスペックで性能も良いです。
保証は、3年です。
先述のように、Dellは無輝点保証も付きます。
---以上、UP2720Qの紹介でした。
他社機を含めて言えば、モニター部分の仕様がやや古くなってきている気がします。
相当価格差はありますが、こうした機種をDELLで選ぶならば【31.5インチ4Kモニターの比較記事】で紹介したフラッグシップでしょう。
1-3・LGの4Kモニターの比較
続いて、LGエレクトロニクスの4Kモニターです。
同社は、自社で(部品としての)IPSが生産できる世界的企業です。性能の良い機種が割安の場合が多いです。
【27インチ】【2022年発売】
【通常型番】
6・LGエレクトロニクス 27BP85UN-W
¥56,280 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
【Amazon限定型番】
7・LGエレクトロニクス 27UP850N-W
¥58,187 Amazon.co.jp(6/18執筆時)
USB給電:90W
接続端子:HDMI2.0x2 DP USB-C
【2021年発売】(USB-Cなし)
8・LGエレクトロニクス 27UP650-W
¥44,339 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
USB給電:
接続端子:HDMI2.0x2 DP
解像度:4K(3840×2160)
輝度:400cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1200:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR: HDR400
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
27BP85UNは、LGエレクトロニクスの製品です。
3機種ありますが、通常型番とAmazon限定型番の仕様は同じです。
一方、27UP650は旧機種にあたり、USB-C接続(及び、ノートPCに対する給電)が省略です。
あとの基本仕様は同じなので、不要ならば旧機でもOKです。
液晶パネルは、非光沢のIPS液晶です。
先述のように、LGのIPS液晶は、いくつか種類がありますが、こちらは普通のものです。
色空間は、本機は、sRGB98%・DCI-P3カバー率95%です。
広色域ではない普通のIPSです。
ただ、それでも、他方式に比べて、視野角ほかの性能は良いです。
応答速度も、5ms (GTG)です。
動く映像の画質に影響しますが、問題ない数字です。
HDRは、HDR400に対応します。
そのため、対応するコンテンツ(ゲーム・動画)再生の際、明るい光表現のリアリティが高いです。
さらに、本機は、標準映像(SDR)のHDR映像へのアップコンバートにも対応するため、HDRに未対応のコンテンツの底上げも可能です。
画質調整機能は、高レベルです。
「映像美」に関する部分では、暗部補正技術(ブラックスタビライザー)ほか、テレビでお馴染みの超解像技術が採用されます。
画質の粗い動画などを補整できるため、画像全般が高画質化します。
「目の優しさ」の部分では、基本となるフリッカーフリー機能も搭載されます。
なお、ゲーム専用機ではないものの、AMD FreeSyncに対応します。
また、DASモードを搭載しているため、ビデオカードが対応している場合、環境によってはゲームの応答速度の強化も望めます。
スタンドの品質も、結構良いです。
上位機はチルト角度(上20° 下5°)と縦表示(ピポット)のほか、110mmの高さ調整が可能です。
左右角度の調整はできないですが、台座を動かせば良いだけですし、それなりに性能は期待して良いでしょう。
ただし、下位機種は角度のチルトのみですので、イマイチです。
接続端子は、DisplayPort 1.2、HDMI 2.0ポートが2つという構成です。
ケーブルは、いずれも付属です。
HDMI2.0規格対応ですので、HDMI端子経由でもPCに接続可能です。
USB-C給電は、90Wで対応です。
発売時期の関係もありますが強力で、大画面ノートPCでも速度低下せずに給電できるでしょう。
HDCP2.2には、対応です。
保証は、3年間です。
LG機も、保証期間内における無輝点保証をなします。ドット欠け(黒点)保証はないですが、これは他社もそうです。
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以上、LGの27BP85UNの紹介でした。
格安に購入でき、特に動画面に強い高画質な27インチモニターといえます。費用対効果はかなり高いでしょう。
HDR400に速くも対応しているほか、スタンドの品質も十分ですから、ビジネスに、ゲームに万能に使いやすい4K機と言えます。
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【2021年発売】27UP550-W後継品
9・LGエレクトロニクス 27UP550N-W
¥56,499 楽天市場 (6/18執筆時)
USB給電: 90W
接続端子:HDMI×2 DP
スタンド:上下・高さ・回転
【2019年発売】【27インチ】
【Amazon限定】
9・LGエレクトロニクス 27UL500-W
¥34,900 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
USB給電:
接続端子:HDMI×2 DP
スタンド:チルト
解像度:4K(3840×2160)
輝度:300cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR10
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
なお、本機は、廉価版と言える下位機種が2系統あります。
いずれもバックライト数の部分で差を付けており、輝度が少し低くなります。それに応じて、sRGBカバー率で98%と色空間(色域)の部分で差が出ます。
HDRもノーマル(HDR10)水準です。
27UP550Nは、ただし90WのUSB-Cに対応します。
これは、先ほどの機種に比べて「普通の仕事用」に売りたい機種だからでしょう。
27UL500-Wは、Amazon限定で発売している、格安機です。
「目の疲れにくさ」や性能重視で考えるならば、選択肢にしない方が良いでしょう。
【2021年発売】【27インチ】
10・LGエレクトロニクス 27UN880-B
¥64,437 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR400
USB給電: 60W
接続端子:HDMI2.0x2 DisplayPort USB-C
スタンド:チルト 左右 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:5W×2
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
27UN880は、LGの4Kモニターでは、少しユニークな製品です。
図のような、机に取り付ける形式のアームが初期添付です。
液晶パネルは、非光沢のIPS液晶です。
色空間(色域)は、sRGBで99%です。
DCI-P3は、情報がないですが、広色域IPSではないです。現行水準では「デザイナー向け」とは言いがたい部分があります。
なお、このグレードは、ハードウェアキャリブレーション対応ですが、現行スペック的には、動画に対応しにくいので、その意味では、静止画(写真)編集までです。
実際は、デザイナー向けというより、一般ユーザー向けといえます。
輝度は、350cd/uと下位機種より低いです。
コントラスト比も1000:1と下位機種よりやや低めに調整されています。
ただ、無理にあげずに、HDR400には対応させる水準にした、という言い方が正確でしょう。
デザイン向けなので、輝度バランスを崩さないように調整されています。
実際、下位機種よりパネル部分は(わずかに)性能が良いと言えます。
画質調整機能は、下位機種と同様ですが高レベルです。
ブラックスタビライザや、超解像処理など、一通りの技術を持ちます。
スタンドは、4軸タイプです。
そのため【モニターアームの比較記事】でみたような、別売の専門機のほうが稼働性が良い部分はあります。
ただ、操作性がよいガススプリング式で、レバーなしで上下動に対応する部分など、構造はしっかりしています。なにより、耐荷重的な意味で、純正の安心感はあります。
ニッチですが良い仕様に思えます。
ただ、モニターアームと本体は別に届くので、設置は自分でやることになります。
接続端子は、DisplayPort・HDMI 2.0ポート×2・USB-TypeCという構成です。
USB-C端子は、60W給電です。
13インチ程度のノートPCなら速度低下なしに充電できます。
ケーブルは、各種ケーブルが全て同梱されます。
スピーカーは、総合10Wで付属です。
音楽を聴けるレベルではないものの、そこそこ強めです。
HDCP2.2にも、対応です。
TVなど著作権保護された4K接続にも使える点で、汎用性がある製品です。
保証は、3年間です。
先述のように、無輝点保証も3年間付きます。
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以上、LGの27UN880の紹介でした。
ユニークな製品ですが、純正のモニターアームが手に入るのは面白いと思います。
本体スペックも、LGの4K機の中では中級機なので、USB-C給電対応で、色域も少し広めのIPS液晶です。DELLのUシリーズと比します。
価格も、しっかりした別売アームはわりと高いので、合わせて考えると割安に思えます。
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【27インチ】
【2018年発売】(生産終了)
11・LGエレクトロニクス 27UL850-W
¥75,850 楽天市場 (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR400
USB給電: 60W
接続端子:HDMI2.0x2 DisplayPort USB-C
スタンド:チルト 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:5W×2
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
なお、ほぼ同じ仕様で、通常スタンドの商品がありました。
ただ、現状終売で、次に見る上位機と価格差がないので、こちらはあまりおすすめしません。
【2022年発売】【27インチ】
12・LGエレクトロニクス 27UQ850-W
¥67,976 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:350cd/u
パネル:nano-IPS Black ノングレア
コントラスト比:2000:1
応答速度:5ms (GTG)
HDR:HDR400
USB給電: 90W
接続端子:HDMI2.0x2 DisplayPort USB-C
スタンド:チルト 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:5W×2
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間:3年
27UQ850-Wは、LGのデザイナー向けの上位仕様です。
別売のハードウェアキャリブレーションに対応する製品です。
また、マシンスペック的にも、静止画・動画問わずに便利に使えそうな水準です。
液晶パネルは、Nano IPS Black(Black IPS)パネルです。
DELLでも見たIPS液晶の「進化形」です。とくにIPS液晶が苦手な「黒の締まり」を強化できます。
結果、コントラスト比は2000:1と、(VAに及ばないものの)IPS系では高水準です。
色空間は、DCI-P3カバー率98%と、「デザイナー向け」です。
静止画の諸指標は開示がないですが、sRGBは、DELLの例からして100でしょう。
輝度は、350cd/uです。
輝度も高いです。輝度ピークは400なので、HDR400には対応です。
画質調整機能は、下位機種と同様ですが高レベルです。
ブラックスタビライザや、超解像処理など、一通りの技術を持ちます。
スタンドの品質は、左右の調整(スイーベル)ができない部分は少し注意です。
あとは「フルスペック」です。
調整幅は、高さ11cm、チルト角度(上20° 下5°)と縦回転です。
大画面の場合は、(個人用なら)スイーベルは要らない場合が多いので、これでも良いかと思います。
接続端子は、DisplayPort・HDMI 2.0ポート×2・USB-TypeCという構成です。
USB-C端子は、90W給電です。
16インチのノートPCなら速度低下なしに充電できます。
ケーブルは、各種ケーブルが全て同梱されます。
スピーカーは、総合10Wで付属です。
HDCP2.2にも、対応です。
TVなど著作権保護された4K接続にも使える点で、汎用性がある製品です。
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以上、LGの 27UQ850-Wの紹介でした。
DELLが先行したNano-IPS Black搭載の「LGのご本家版」と言えます。
パネル・スタンドのスペック・端子構成は大きく変わらないので、ある種「値段勝負」と言えます。
あえて言えば、デザイン用というより、楽しみのために利用する場合、先述の「ブラックスタビライザ」ほか、テレビ系の画像補正が(テレビ屋さんとして)LGは強いと言えます。
【27インチ】
【2022年発売】
13・LG UltraGear 27GP95R-B
¥88,682 Amazon.co.jp (6/18執筆時)
解像度:4K(3840×2160)
輝度:400cd/u
パネル:nano-IPS ノングレア
コントラスト比:1000:1
応答速度:1ms (GtoG)
HDR:HDR600
USB給電:
接続端子:HDMI2.1x2 DPx1
スタンド:チルト 高さ 回転
VESA:100mm
スピーカー:
4K動画再生:HDCP2.2
保証期間: 3年
27GP95R-Bは、LGの27型モニターでは、最高級機となります。
本機は、高リフレッシュレート対応機で、特定のビデオカードが必要なゲーム用です。
ただ、今回、仕事に使う場合どうなのかという観点で考えてみます。
液晶パネルは、「Nano IPS」です。
同社のNano Black IPSと似ています。
ただ、パネルによるものの、応答速度を優先的に強化した仕様です。
なお、Black IPSを含めて、LGの上位機は「nano」という言葉がつきます。
これは、バックライトにナノ粒子層(蛍光体)を追加し、黄色・オレンジ系の余分な色を排除し、色彩(特に赤)を整える技術です。
同社のテレビにも使われる上位技術です。
広色域化のための技術ですが、コントラスト部分の性能も強化されると言えます。
色空間は、したがって、DCI-P3カバー率98%と、「デザイナー向け」とも言えます。
輝度は、400cd/uです。
下手なテレビより輝度は高いです。ゲーム・動画などのエンターテインメント系には良いでしょう。
応答速度は、1msです。
この部分は、nano-IPSのもうひとつの美点です。
HDRは、ピーク輝度が600カランを超えるので、HDR600です。
一方、コントラスト比は1000:1なので、 Black IPSには負けます。
ただ、総合的なパネルグレードは、HDRの対応水準を含めて、Nano IPSのが少し上という位置づけになりそうです。
本機は、リフレッシュレート(垂直走査周波数)が144Hzです。
通常のビジネス用モニターのリフレッシュレート(60Hz)より高く、1秒間に書換えられるコマ数が多いです。
(落書きの)ペラペラ満画を思い出せば、分かりやすいかと思いますが、この場合、動画は「ぬるぬる動き」ます。
この点で、高リフレッシュレート機は、高速な動きを伴うゲームには最適です。PS5も対応しています。
一方、ワープロを含むビジネス文書作成や、一般的な動画視聴などについて言えば、高リフレッシュレートは、不要です。
静止画(ワープロ)や普通の動画ならば、「あまり意味はない」というのが、通説です。
「目の疲れやすさ」より、「画質(ゲーム)」に主眼が置かれた技術革新です。
普通の書類仕事は、輝度が高く調整される分、目が疲れやすいかと感じます。
画質調整機能は、「映像美」の部分はやはり充実します。
ゲームの部分でも、AMDのFreeSync Premiam Premium PROに対応するため、HDR対応ゲームでもチラツキ・カクツキ対策が可能です。
スタンドは、本機も、左右のスイーベルには非対応です。
調整幅も、高さ(110cm)チルト角度(上15° 下5°)と縦回転(90°)と(高性能スタンドの範疇では)「そこそこ」のレベルに止まります。
接続端子は、HDMI2.1x2 DisplayPor tx1という構成です。
新機種になって、HDMI2.1となりました。これにより、4K/120Hzのリフレッシュレートに、公式対応です。
PC用としてはあまり意味のないことでしょうが、DPがない、PS5(4K/120P)との接続には意義深いです。公式の対動作確認が待たれます。
なお、HDMIの場合はもちろんPC側も規格対応が必要です。また、DPでつなげる場合も、PC側もDP1.4規格への対応が必要です。
HDCP2.2には、対応です。
付属ケーブルは、HDMIケーブル・DisplayPortケーブル双方が付属です。
・NVIDIA GeForce RTX 16/20
・Radeon RX5500 XT以降
ビデオカードは、4K/144Hzに対応するための要求水準は以上です。
VESA DSC(Display Stream Compression)をフォローする必要があります。
2019年頃から搭載カードが増えました。
4Kの高リフレッシュレートは膨大な量の信号のやり取りをするので、太い回線でないと対応できない、というわけです。ただ、これは他社も同じです。
保証は、3年間です。
本機も、無輝点保証が3年間です。
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以上、LGの27GP95R-Bの紹介でした。
FPSのような速度が要求されるゲーム用として、最高峰機です。
並びうる機種がないので、かなり売れています。その方面では、値段に相応する性能は期待できそうです。一方、通常65W・最大95Wと電気を食います。
翻せば、夏場は発熱も問題となるので、設置環境については購入前にしっかり考えた方が良いでしょう。
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4・4Kゲーミングモニターの比較
レート:144Hz
解像度:4K
予算:10万円〜
なお、リフレッシュレートが高いタイプは、基本ゲーム用です。
そのため、本機以外のゲーム用4Kについては、以上のリンク記事で別に紹介しています。
次回に続く!
おすすめの4K液晶モニターは結論的にこれ!
というわけで、今回はは、PC用の27型28型の4Kモニターを比較しました。
しかし、記事はまだまだ「続き」ます。
2・27型-28型4Kモニターの比較 (2)
2-1:EIZO〈日本〉
2-2:アイオーデータ〈日本〉
2-3:フィリップス〈欧州〉
2-4:BenQ〈台湾〉
2-5:ASUS〈台湾〉
3・27型-28型4Kモニターの比較 (3)
3-1:HP〈米国〉
3-2:ACER〈台湾〉
3-3:イイヤマ〈日本 〉
3-4:JAPANNEXT〈日本〉
3-5:Apple〈米国〉
3-5:その他〈4K 5K〉
4・4Kモニターの比較
4-1:最終的なおすすめの提案【結論】
続く、2回目記事(こちら)では、ここまで紹介できなかった各社の製品をみていきます。
液晶パネルの画質 ★★★★★
目の疲れにくさ ★★★★★
動画・ゲーム対応 ★★★★★
品質保証 ★★★★★
総合評価 ★★★★★
その上で、結論編(こちら)へと向かいます。
いつものように、紹介した全てのモデルから、予算別・目的別のAtlasのおすすめ機種を提案していきたいと思います。
引き続き、よろしくお願いします。
2回目記事は→こちら
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