【今回レビューする内容】2023年 レンズが明るい!デジタルカメラの性能とおすすめ・選び方 8-25倍:
【比較する製品型番】SONY Cybershop RX100VI DSC-RX100M6 DSC-RX100M7 DSC-RX10M4 パナソニックDC-TX2 LUMIX DC-TX2 DMC-TX1 DC-TX2D FZ300 DMC-FZ300 FZ1000M2 DC-FZ1000M2CANON PowerShot G3 X PSG3X DMC-FZH1 FZH1 RX10M3 DSC-RX10M3
今回のお題
レンズが明るい!高性能デジタルカメラのおすすめ機種はどれ?
ども、Atlasです。
今回は、「レンズが明るい」高級コンデジを紹介する企画の2回目記事です。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:ソニー
2-2:パナソニック
2-3:キヤノン
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-4:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
2回目の記事では、8-25倍ズームを搭載しつつも、「撮像素子が大きめ」で「レンズも明るい」製品を比較していきます。
用途的に、野外コンサートや、スポーツなどの望遠撮影に使う方が多いので、防塵・防滴性能が付与された機種が多いです。
なお、レンズ倍率を含めた「高級デジカメの選び方の基本」は、1回目記事の冒頭(こちら)に詳しく書いています。
検索エンジンからいらした方は、そちらかお読みの方がわかりやすいかもしれません。
よろしくお願いします。
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画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★★★★
フォーカスと連写 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
軽量性 ★☆☆☆☆
スマホ連携 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
以下では、いつものように、各機種を比較していきます。
そして、最後に「結論」として、上表の様な観点から、目的別・予算別に、Atlasのおすすめ機種を提案する形式で書いていきます。
2-1・ソニーのデジタルカメラ
はじめに、ソニーのデジタルカメラからです。
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なお、以下では、Atlasのおすすめポイントを赤字系で、イマイチと思うポイントを青字系で記していきます。
【2016年発売】
14・SONY Cyber-shot DSC-RX100M6
¥120,480 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 8.3倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F4.5
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜200mm
手ぶれ補正:2軸(4段補正)
モニター:3型タッチパネル (92万)
ファインダー:有機EL(約235万)
AF:ハイブリッドAF(315点)
連写:10コマ/秒
動画:4K HDR(30p)
重さ:約274g(電池込み301g)
DSC-RX100M6シリーズ は、サイバーショットRXシリーズのズーム機です。
本体の重さは、電池込みで、301グラムです。
この倍率では、比較的、軽量機といえます。
ズーム倍率は、8.9倍ズームです。
高倍率といえるかは微妙です。
ただ、軽量コンパクト性を犠牲にしないというコンセプトを貫くのは、哲学として良い部分です。
撮像素子は、1型です。
高倍率の高級機としては最も標準的なサイズで「可もなく不可もなし」です。
もちろん、裏面照射型の撮像素子なので、逆光や夜間にも強い仕様です。
レンズの明るさは、広角側はF2.8です。
望遠側はF4.5ですが、10倍前後のズーム力の機種で、小型化を目指したものと考えれば「大健闘」の部類です。
HDR機能は、搭載です。
HDR(ハイダイナミックレンジ)とは、複数の写真を合成し、逆光時や夜間撮影における、黒つぶれ、白飛びを緩和する機能です。
一方、HDRは、動く被写体に対応できない部分がありますが、本機は、この部分については、動く被写体にも有効なDレンジオプティマイザーが搭載です。
ISO感度は、オートでISO12800です。
値が大きいと、暗い場所でもノイズがのりにくくなります。
本機は、2000万画素クラスの製品として標準的なスペックです。
夜間撮影時などのノイズ処理も、そつなくこなせそうです。
オートフォーカスは、本機は、ハイブリッドAFです。
デジカメに多いコントラスト式(25点)と、一眼レフに見られる像面位相差式(315点)を両方搭載し、自動で選んで使用する上位の方式です。
他社も採用しますが、ソニーのブランド名としては「ファストハイブリッドAF」という名前です。
この方式は、とくに合焦速度の速さと、動体への対応力は強調できます。
動く被写体への強さは、伝統的に「ソニーの強み」ですが、合焦速度は0.03秒と相当速くなっています。
顔検出機能は、搭載です。
顔検出機能は、利用するエンジンの性能などで、いくつかグレードがあります。
本機について、精度の細かい瞳AFに対応しています(左右の区別は不可)。
さらに、本機の場合動く被写体にも、瞳をフォーカスし続けられるので、高性能です。
一方、瞳が捉えられない場合にも、動体の動きを検知する高密度AF追従テクノロジーを搭載するので、動く被写体には強い機種です。
この点で、子ども撮りに向きます。
オート撮影モードは、ソニーは充実します。
シーンを判断してモードを自動で選び、その上で逆光などの状況で、HDRの利用判断までしてくれます。
連写速度も、メカシャッターを利用する場合、ピントを被写体に向け続ける追随時(AF/AE追随)でも、最大で10コマ/秒です。
さらに、AF利用時にピントを固定したまま、あるいは、「電子シャッター」を利用する場合、24コマ/秒となります。
「電子シャッター」は「動体歪み」が発生するなど問題があるので、今回はメカシャッターで比較しています。
ただ、動く被写体に自動でピントを合わせつつ、この枚数を連写できる点で、あって困らないとは言えます。シャッター音も無音化できるため、動物撮影にも向きます。
手ぶれ補正は、ズーム撮影するほどに手ぶれが起こりやすい点から、倍率が多い機種ほど「重要」です。
本機は、基本的には2軸のジャイロセンサーを利用する2軸の光学手ぶれ補正なので、この部分では普通です。
ただ、その枠内での機能性は十分で、200mmの望遠域で4段の補整という高いスペックです。
本機は、さほど高い倍率ではないので、実用面ではこれで十分です。
ファインダーは、収納式の小型ファインダーが付属します。
0.39型の有機ELで235万画素です。高級機にも採用される水準のものです。
EVFなので、視野角は100%です。倍率は、0.59倍なの多少小さめとは言えます。
液晶モニターは、3.0型のチルト回転式モニターが搭載されます。
一方、RXシリーズは本機から、液晶がタッチパネル式になります。
そのため、タッチシャッターなどにも対応するようになっています。
動画撮影機能は、4K動画に対応します(3o-)。
さらに、HLG(Hybrid Log-Gamma)撮影に対応するため、4KHDR(HDR10)に対応するモニターやTVの場合、コントラストが鮮明に表示できます。
4KHDR搭載TVはかなり増えているので、この部分は嬉しい改良でしょう。
一方、この機種は、インテリジェントアクティブモードという、動画専用の5軸手ぶれ補正機能があります。
光学式2軸と電子式3軸と、センサーからの情報を組み合わせた、SONY独自の方式です。
ただし、4K動画撮影時には、フルスペックの手ぶれ補正が効かない点は、注意が必要です。
ネットワーク機能は、本機は、Wi-Fiのほか、Bluetoothも搭載です。
そのため、写真撮影時に、スマホの位置情報(A-GPS)を写真に連動して付与可能です。
一方、Wi-Fiでは、アプリで選択した写真転送のほか、撮影時にスマホに自動転送させることも可能です。ただ、自動転送では最大2MP(200万画素)までと制限がかかります。
そのため、画質の良いものを送りたい場合、アプリで転送したい画像を選択し、SNSなどへの投稿、というのが普通でしょう。
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以上、DSC-RX100M6の紹介でした。
「大きな撮像素子・明るいレンズ・適度なズーム力」というデジカメで必要な要素がバランス良く配置された製品です。
重さも、301gで持ちはこびにも配慮があります。
その上で、新型オートフォーカス・高速連写・4段分の手ぶれ補正という、とくに初心者に優しい仕様である点も魅力です。
ただ、次に紹介する2019年機が、相当程度性能が良いため、予算があればそちらでしょう。
【2019年発売】
15・SONY Cyber-shot DSC-RX100M7
¥148,018 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 8.3倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F4.5
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜200mm
手ぶれ補正:2軸(4段補正)
モニター:3型タッチパネル (92万)
ファインダー:有機EL(約235万)
AF:ハイブリッドAF(425点)
連写:10コマ/秒
動画:4K HDR(30p)
重さ:約275g(電池込み302g)
DSC-RX100M7シリーズ は、2019年に発売されたサイバーショットRXシリーズのズーム機です。
本体の重さは、電池込みで302グラムです。
下位機種の100M6とほぼ同じ重さです。
ズーム倍率も、8.9倍ズームで、レンズの明るさも、広角側はF2.8と、下位機と同じです。
HDRにも対応し、ISO感度も同じです。
撮像素子は、1型です。
この点では下位機種と同じですが、積層型CMOSセンサーを採用しています。
サイズは同様で、画素数も同等ですが、後述するAF性能にそれを活かしています。
手ぶれ補正は、下位機種同様で、200mmの望遠域で4段の補整という高いスペックをだしています。
オートフォーカスは、本機も、高性能なハイブリッドAFです。
測距点は425点とかなり増えています。
これは、積載型センサーと新しい画像エンジンの恩恵と言えます。
合焦速度は0.02秒とさらに速くなっています。
顔検出機能もかなり精度があがっています。
ソニーは、このグレードで、「瞳AF」について、右目・左目まで識別できる精度になりました。 また、動物にも対応させており、楽しみの幅を拡げています。
さらに、動く被写体に追随する際は、「物体認識アルゴリズム」を利用します。
下位機種は、物体として追えるだけでしたが、本機は、瞳を含む、細かい要素を使い、より正確に追従します。
追随は、タッチパネルで指定した対象を追尾していく「タッチトラッキング機能」も使えるため、ソニーの得意な「動く被写体への対応」は、相当程度進化しました。
連写速度は、一方、10コマ/秒と下位機種と同じです。
「電子シャッター」を利用する場合、20コマ/秒となります。
数字的には下位機種より落ちるのですが、最大60回/秒、オートフォーカスと自動露出の再計算をするため、動く被写体には、下位機種より強いです。
その上で、シャッター速度を速くした際に生じるコマ飛び(ブラックアウト現象)も起こらなくしているため、やはり性能は上です。
ファインダーは、下位機種と同水準の、収納式の小型ファインダーが付属します。
液晶モニターも同様で、チルト回転式モニターが搭載されます。
液晶はタッチパネルになり、タッチシャッターにも対応するようになっています。
動画撮影機能は、下位機種同様に、4K動画に対応します。
その上で、動画用の手ぶれ補正は、光学式2軸と電子式3軸の手ぶれ補正について、スタンダードモードより強力なアクティブモードが4K動画でも利用できるようになっています。
補正力は、従来比最大約8倍です。使ってみた感じ、他社のボディ5軸補正と較べても強力です。
ネットワーク機能は、Wi-FiのとBluetoothを搭載です。
スマホのGPS情報の取得も可能です。
ソニーは、仕様表ではBluetoothの記述が抜けていますが、実際は搭載です。
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以上、DSC-RX100M7の紹介でした。
価格は高いですが、下位機種に較べて、動く被写体の撮影について、かなり強化されています。
また、他社に比べて弱点と言えた、4K動画撮影時の手ぶれ補正についても、しっかり対応させてきています。
ただ、ある程度のズームは欲しいが、重い機種は苦手という方の、現状におけるベストチョイスでしょう。
【2016年発売】
16・SONY デジタルカメラ DSC-RX10M3
¥164,999 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 25倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F2.4
望遠側の明るさ:F4.0
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜600mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型液晶(123万)
ファインダー:有機EL(236万)
AF:ファストインテリジェントAF(25点)
連写:5コマ/秒
動画;4K(30p)
重さ:1095グラム
DSC-RX10M3 は、ソニーのRXシリーズの高倍率ズーム搭載機です。
本体の重さは、電池込みで1095グラムです。
1kgを超えるデジカメです。
それでも高倍率なズームレンズと一眼レフを持ち歩くより数倍軽いため、ニーズがあります。
こちらは、防塵・防滴に「配慮した設計」との表記です。
完全に防ぐ保証はしないけど、設計上、その配慮はあるという「微妙」な表現です。
ズーム倍率は、光学ズームが25倍となります。
撮像素子は、1.0型CMOSを搭載で。
レンズの明るさは、広角側がF2.4で、望遠側がF4.0です。
レンズは広角側も望遠側もレンズがわりと明るいです。
ただし、重いので、これくらいは欲しいところでしょう。
なお、レンズは、パナソニックはライカ社のものでしたが、ソニーは、ドイツのカールツァイス社の製品を採用しています。いずれも、世界的な高級レンズメーカーです。
HDR機能は、本機も搭載です。
また、合成ではなく、計算によって、黒つぶれ・白飛びを防ぐ、Dレンジオプティマイザーも搭載です。
ISO感度は、オート時ISO12800です。
平均的な水準をキープしますし、夜でも大丈夫でしょう。
オートフォーカスは、本機は、ファストインテリジェントAFです。
コントラストAFの改良版となります。シャッターを半押しする前に、ピント位置を予測する機能が「売り」です。
近年の製品に搭載機がないので、上表には載せていませんが、パナソニックの空間認識AFと似た性能と考えてください。
実際効果で、合焦速度は0.09秒とパナソニック並の水準です。
顔検出機能は、顔検出ほか、瞳AFに対応できます。
動く被写体への対応については、ロックオンAFが対応です。
ただ「人体レベル」の認識で、瞳・顔レベルでは追随できません。
そのため、同社のRXシリーズの上位機には負けますが、本機は高倍率機ですし、これで良いと思います。
連写速度は、動く被写体にピントを追随させる場合、5コマ/秒です。
あまり強くはないですが、固定させる場合は、14枚/コマと高速化可能です。
手ぶれ補正は、普通の光学式の2軸です。
ただ、レンズ4.5段相当とかなり強力で、高倍率ズームでの撮影を後押ししています。
600mmという望遠ですし、補整は強いに越したことはありません。
液晶モニターは、チルト式です。
可動式で、上方向に107度、下方向に42度まで角度が付けられます。
パナソニックと異なり、完全なバリアングルではないですが、利便性は高いです。
ファインダーは、235万ドットの有機ELファインダーを採用します。
倍率も1.0倍なので、この部分では、ソニーは品質が良いです。
動画撮影は、こちらも4K対応です(30p)。
ちなみに、フルHD水準の60p(60フレーム/秒)に対応できるもの、ミラーレスでも10万円以下ではないです。
ソニーは、XAVC Sという優秀な画像圧縮技術を持っていますが、これにより、4K画質でも128GBのメモリーカードで2.5時間記録可能です。
ただ、動画分野はパナソニックが強く、ズーム時の工夫はやや負ける印象です。
動画用の手ぶれ補は、「インテリジェントアクティブモード」として専用の5軸補正が採用です。ただし、4K動画撮影時はフルスペックでは利用できません。
ネットワーク機能は、WI-FI機能のみ搭載します。
Bluetoothがないのは、発売時期の影響でしょう。
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以上、ソニーのDSC-RX10M3 の紹介でした。
画質の点では、高倍率ズーム、大きめの撮像素子、明るいレンズと三拍子揃った高級機です。
加えて、手ぶれ補正の段数も高く、ズーム撮影の能力を活かせます。高倍率ズーム機では最も画質面では期待できるでしょう。
ただ、高性能を得るために犠牲となっているのは、本体サイズと重さです。
とくに、重さは、1095グラムです。価格が高い点と、重い点は、使う人とシーンを選びます。
【2017年発売】
17・SONY デジタルカメラ DSC-RX10M4
¥175,291 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 25倍
撮像素子:1型CMOS(裏面照射型)
広角側の明るさ:F2.4
望遠側の明るさ:F4.0
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜600mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型(140万ドット)
ファインダー:有機EL(約235万)
AF:ハイブリッドAF(315点)
連写:10コマ/秒
動画:4K (30p)
重さ:1095グラム
DSC-RX10M4 は、ソニーのRXシリーズの高倍率ズーム搭載機の最上位機です。
実質的に、1つ上で紹介したDSC-RX10「M3」 の後継機・上位機となります。
重さは、1095gとM3と同じです。
筐体の形状も、防塵防滴への「配慮」という部分も踏襲しています。
そのほか、ズーム倍率・レンズの明るさ・撮像素子のサイズ・手ぶれ補正の段数・ファインダー・液晶モニターなどのスペックは、たDSC-RX10「M3」 と同じです。
オートフォーカスは、しかし、パワーアップした部分です。
デジカメに多いコントラスト式(25点)と、一眼レフに見られる像面位相差式(315点)を併用するハイブリッド式AFです。
合焦速度は0.03秒と現状のズーム機では最高であり、ソニーの最先端技術です。
顔検出機能は、本機は、精度の細かい瞳AFに対応しています。
こちらは、一部の動物にも対応できます。
動く被写体にも瞳をフォーカスするリアルタイム瞳AFにも対応です。
連写速度は、メカシャッター時でも、10コマ/秒と速いです。
さらに、電子シャッターを利用する場合、24コマ/秒まで高速化可能です。
動画撮影は4K対応です。
一方、M3と比べると、動画でもハイブリッドAFが利用できるため、合焦速度の点で下位機種よりも性能が優れます。動く被写体にはより強いです。
動画用の手ぶれ補正は付属しますが、4K撮影には対応しません。
ネットワーク機能は、こちらの機種は、WI-FI機能のみ搭載します。
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以上、 DSC-RX10M4 の紹介でした。
M3と比べるとオートフォーカス部分の進化がポイントです。基本性能に関わる部分の進化ですので「メジャーアップデート」と言えます。
ただ、一方、その他の部分の目立った進化に乏しいため、当面は値下がりしたDSC-RX10M3で良いと思います。
2-2・パナソニックのデジタルカメラ
続いて、パナソニックの高級コンデジです。
【2022年発売】(184万ドット)
18・パナソニック LUMIX DC-TX2D-K
¥88,209 楽天市場 (1/11執筆時)
【2018年発売】(124万ドット)
18・パナソニック LUMIX DC-TX2-K
¥92,000 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 15倍
撮像素子:1型高感度MOS
広角側の明るさ:F3.3
望遠側の明るさ:F6.4
画素数:2010万画素
焦点距離 :24mm〜360mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型タッチパネル(約184万)
ファインダー:有機EL(233万)
AF:空間認識AF(49点)
連写:6コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:340g(電池込)
LUMIX DMC-TX2Dは、パナソニックが2022年に発売した高級デジカメです。
旧機種の DC-TX2が残りますが、モニター解像度が184万ドットではなく、124万ドットになります。
それ以外は、基本的に同じです。
あえて言えばモニター性能の向上で、標準撮影可能枚数が360枚と10枚新機種が少ない程度です。マイナーチェンジですが、値段から考えれば、新機種で良いでしょう。
本体の重さは、340グラムです。
「とても軽量」とは言えませんが、ソニーを超えるズーム倍率の高さや、ファインダーを搭載する点などを考えると、十分な軽量水準です。
また、バッグに入れても苦ではないコンパクトカメラと言えます。
ズーム倍率は、15倍ズームです。
300g台の「常識的な重さ」のカメラとしては、「それなりに満足できるズーム力」です。
20倍を超える機種は他にありますが、少なくとも本体重量が600gは超えます。
それをふまえると、ソニーのDSC-RX100M6のように、軽量性とズームの両立を追求したカメラと言えます。
撮像素子は、ソニーと同じで1型を採用します。
パナソニックの場合、高感度MOSという書き方ですが、これは裏面照射型と同じなので、暗い場所に強いレンズと言えます。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム側)で、F3.3で、望遠側(15倍ズーム)でF6.4です。
15倍だけにズーム側のスペックは落ちますが、広角側は、F3.3の水準で「踏ん張って」います。
したがって、ソニー機と較べた場合、倍率が優秀な一方で、レンズの明るさは多少犠牲になっています。
なお、パナソニック機は、ローパスレス機もありますが、こちらはローパスフィルターレスではありません。
ただ、画像エンジンを使った回折補正を行い、風景画の輪郭をクリアに向上させる技術を搭載します。
テレビメーカーらしく、優秀な画像エンジンによるこうしたソフト面の処理は同社は優秀です。「レンズの明るさ」の若干の不足を補うに十分な性能です。
HDR機能は、パナソニックは、オート撮影モードのみ有効です。
あまり、重視しておらず、先述のようなエンジンによる計算処理を重視する方向です。
ISO感度は、オート時でISO12800までです。
ただし、拡張設定時、ISO25600に本機から対応です。
手ぶれ補正は、普通の光学式手ぶれ補正(2軸)です。
段数は非公開ながら、3.5段ほどの補整力でしょう。
オートフォーカスは、空間認識AF式で、測距点は49点です。
空間認識AFとは、デジカメで使われるコントラストAFを独自に進化させ、一眼レフの位相差AFに迫る合焦速度を狙うという、パナソニックの独自技術です。
ハイブリッド式AFよりもエンジンへの負担が少ないため効率が良い仕組みです。
重さやサイズも犠牲にならない点でもコンデジにこのAFは相性が良いです。
合焦速度0.1秒は、ハイブリッド式のソニーには及ばない(0.05秒)ものの、十分な高速性です。
顔検出機能は、顔・瞳認識AFに対応します。
一方、動く被写体に対する追随などはソニーの上級機に及ばない部分はあります。
そのかわり、撮影が難しい夜空が撮れる星空AFや、室内の暗い場所でもAFが有効になるローライトAFなど、周辺機能は充実します。
オート撮影モードは、おまかせiAを搭載します。
人物・夜景・料理・風景などのシーンを解析し、自動的に設定値を整えてくれます。
「ただ押すだけ」のような使い方ならば、ソニーの搭載機同様に、本機も向くでしょう。
連写速度は、「メカシャッター時」でも、「電子シャッター時」でも、追随撮影時は、6コマ/秒です。
被写体のピントを固定した場合は、10コマまで伸びますが、ソニーに較べて、連写はあまり重視していないと言えます。
ただ、Panasonicが最近「推して」いる、「4Kフォト」利用時は「30コマ/秒」で、時間制限なしに、長時間連写が可能です。
この場合、約850万画素程度に劣化しますが、実用性はあるでしょう。
カメラの「顔検出」「動き検出」機能を利用し、自動的にカメラが「決定的瞬間」を選ぶ「オートマーキング」機能も搭載です。
そのほか、この機能を「応用」した、フォーカスポイントを「後から」選べるフォーカスセレクトも搭載です。
ファインダーは、電子ビュータイプのものが標準搭載されます。
解像度は約233万ドットで、他機に負けていません。
液晶モニターは、回転式ではないですが、タッチパネル採用で、ピント合わせなども可能です。
動画性能は、4K動画対応です(30p)。
ソニーとパナソニックは、動画部分は他社に比して機能が充実しているといえます。
ビデオカメラのノウハウを持っているためです。
ピント合わせや、タッチ操作によるズーム、5軸手ぶれ補正を搭載と、動画の自動傾き補正など、「動画の撮りやすさ」には、高級コンデジでは最も力を入れています。
ただし、4K映像撮影時は手ぶれ補正が有効になりません。処理速度の関係で、現状では無理のようです。
ネットワーク機能のは、Wi-Fi機能とBluetoothLEに両対応します。
BluetoothLEは、消費電力が少ないので、常駐しても、カメラやスマホのバッテリーに影響を与えません。
スマホアプリを起動するだけで、カメラの電源を入れずとも、カメラ内のデータを閲覧・転送できます。
転送時は、iPhoneのAirdpop機能のように、一時的にBluetoothからWi-Fiに自動で切り替わり高速に送受信させる仕組みです。
そのほか、GPS内蔵スマホならば、位置情報の取得にも対応です。ジオタグ対応の写真アプリで整理されている方にも便利でしょう。
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以上、パナソニックのDMC-TX2の紹介でした。
フォーカス性能やレンズの明るさ(F値)、フォーカス性能は、平均以上の能力があるとは言え、突出しているソニーの上位機に及ばない製品です。
その部分をふまえると、本格的に「芸術的な写真を撮る」という方向性で、本機は訴求力が弱いです。動く被写体への対応も、ソニーのが良いでしょう。
ただ、「楽しんで写真を撮る」という方向性ならば、話は別です。
充実するオート撮影(おまかせiA)は、(カメラに詳しくない)家族との共有に有利です。また、本機は、小型・軽量というコンセプトを遵守した上で、15倍ズームを搭載する点で、旅行や運動会にも使えるでしょう。
用途さえ合わせれば、本機も良い選択肢と言えます。
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【2016年発売】
19・パナソニック LUMIX DMC-TX1
¥69,900 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 10倍
撮像素子:1型高感度MOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F5.9
画素数:2010万画素
焦点距離 :25mm〜250mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型タッチパネル(約104万)
ファインダー:有機EL(116万)
AF:空間認識AF(45点)
連写:6コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:268グラム(電池込310g)
なお、こちらには旧モデルのDMC-TX1の在庫がわずかに残っています。
性能的には、10倍ズームになる点、ファインダーの解像度が悪い点、Wi-Fiのみ搭載の点などで劣ります。
その代わり、広角側F2.8とやや明るいレンズになっています。
10倍ズーム程度で足りそうで、あまりファインダーを利用しない使い方、また、スマホとのリンクが不要ならば、選択肢の1つでしょう。
【2015】
20・Panasonic ルミックス DMC-FZ300
¥62,111 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:24倍
撮像素子:1/2.3型CMOS
広角側の明るさ:F2.8 ALL
画素数:2090万画素
焦点距離 :25mm〜600mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
モニター:3型液晶(92万ドット)
ファインダー:有機EL(約144万)
AF:空間認識AF(49点)
連写:6コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:691グラム
パナソニックの DMC-FZ300は、同社のルミックスシリーズの高倍率ズーム機です。
こちらは、他社にはないおもしろい製品です。
本体の重さは、電池込みで691グラムでやはり重量感があります。
悪天候に強い防塵防滴設計ですが、フラッシュは不可との記述です。
ズーム倍率は、光学ズーム24倍です。
一眼レフカメラの望遠レンズ並みの高性能ズームです。35mm換算値で最大600mmの望遠レンズなので、スポーツ観戦などには最適です。
レンズの明るさは、広角側もF2.8 望遠側もF2.8 のF2.8 ALLです。
この仕様はデジカメでは珍しく、この機種の「売り」です。
ドイツのライカ社のLDC VARIO-ELMARITレンズを使用します。
明るく歪曲の少ないレンズで、ボケ味も従来機よりも出せるようになりました。
HDRは、本機もオートモードのみ有効です。あまり重視されません。
ISO感度も、一方、オート時最大でISO6400と、さほど重視されません。
ただ、全レンジでレンズ自体が相当明るいため、全体としてマイナスではないでしょう。
撮像素子は、1/2.3型CMOSと小型です。
他社の高級機では1型が平均です。
この機種は、撮像素子のサイズが「レンズの明るさ」の犠牲になっている機種です。
ただし、裏面照射型センサー(高感度MOS)なので、夜間撮影などの性能面では期待できます。
また、同社の画像エンジン「ビオンズX」の効果で、ある程度の解像感の向上も見込めます。
オートフォーカスは、本機も空間認識AFで、測距点は49点です。
コントラストAFの進化形で、合焦速度は0.09秒と高速化できています。
顔検出機能は、本機は対応です。顔・瞳認識AFです。
そのため、精度も良いですが、動く被写体への対応は、追随性に優れるソニー機には負けます。
一方、星空AFやローライトAFなど、条件の悪い場所で有利な、AFモードは、パナソニックの特徴で、本機も搭載です。
オート撮影モードは、本機もおまかせiAを搭載です。
連写速度は、メカシャッター時でも、電子シャッター時でも、追随撮影時に6コマ/秒です。
ただ、シャッター半押し時にピントを追従するAFCモードを選択していた場合、メカシャッターで、12コマ/秒です。
さらに、動体歪みの問題があるので画質的には有利ではないですが、電子シャッター時に、ピント固定ならば、最大60コマ/秒まで伸びます。
これをふまえれば、オートフォーカス・連写速度ともに、動く被写体に十分に対応できる能力です。
手ぶれ補正は、普通の光学式手ぶれ補正(2軸)です。
段数は非公開です。
おそらく、3.5段ほどの補整力だと思われます。
ファインダーは、0.39型の144万画素の有機ELです。
倍率は0.7倍と健闘していますが、画素数は最近の平均からすると弱いです。
液晶モニターは、バリアングル対応です。
こちらは他社よりも高性能です。バリアングル対応なので、「自分撮影」も可能ですね。
動画性能は、4K動画(30フレーム/秒)に対応できます。
補整についてもフルHDまでならば、同社のビデオカメラと同じで、5軸手ぶれ補正が有効です。
ネットワーク機能は、WI-FI機能を搭載しますが、Bluetooth非搭載です。
スマホの位置情報(A-GPS=ジオタグ)は、Wi-Fiでも取得可能ですが、データは自動送信・自動付与されないため、Bluetooth LE式に較べると、かなり不便です。
また、撮影した画像全ての自動転送にも対応せず、選択した写真を転送する仕組みです。
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以上、パナソニックの DMC-FZ300の紹介でした。
高倍率ズーム機を狙っている方で画質も期待する場合、F2.8 ALLはこの上ない魅力でしょう。そして、おそらく、ネックと皆さんが思うのは撮像素子のサイズでしょう。
撮像素子の良さをとるか、レンズの明るさをとるかは難しい部分です。しかし、運動会やスポーツ観戦など離れた場所の撮影ならば、倍率の高いこちらを推します。
【2019年発売】
21・Panasonic ルミックス DC-FZ1000M2
¥95,088 Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム: 16倍
撮像素子:1型高感度MOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F4.0
画素数:2090万画素
焦点距離 :25mm〜400mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
ファインダー:有機EL (約236万)
AF:空間認識AF(49点)
連写:7コマ/秒
動画:4K(30p)
モニター:3型液晶(124万ドット)
重さ:810グラム
DC-FZ1000M2も、パナソニックの高倍率ズーム機です。
重さは、810グラムです。
下位機種より、かなり重い機種です。
そのかわりに、大きく性能の良いレンズと撮像素子・便利なダイヤル類を搭載します。
また、ファインダーとバリアングル液晶を搭載します。
ただし、この機種は防塵防滴設計ではないので、野外での利用には注意が必要です。
ズーム倍率は、光学ズーム16倍です。
同社の下位機よりも多少ズームは弱いです。
しかし、実用上はあまりかわりなく、十分高倍率といえます。
撮像素子は、1型高感度MOSを採用します。
高級機としては一般的なサイズです。
ただ、10倍ズームを大きく超える機種で採用している点は「ポイント」です。
レンズの明るさは、広角側(1倍ズーム)がF値2.8で、望遠側(16倍ズーム)がF4.0です。
広角側は明るいですが、DMC-FZ300と違い、全レンジでこの明るさは実現していません。
ただ、こちらは、ライカのバリオ・エルマリートレンズを採用し、写真・動画においての画質の水準は相応に向上しています。
HDR機能は、対応です。
ただし、基本的にオート撮影時に限定です。
ISO感度は、オートでISO12800、拡張時にISO25600です。
値段相応の実力です。
画質面での特徴は、「ローパスレス」を採用している点が挙げられます。
前編でも紹介しましたが、風景写真などの解像感(クッキリ度)が増します。
キヤノンなど、ローパスが写真のモアレを防ぐ部分を評価してローパスをなくさない哲学を保っている会社もあります。
ただ、画像エンジンの進化で弱点がソフト的に解決できるようになってきたので、なくすのは近年の流行です。
オートフォーカスは、空間認識AF式で、測距点は49点です。
合焦速度は、0.09秒です。
顔検出機能も、顔・瞳認識AFをふくめて、下位機種同様レベルで搭載です。
連写速度は、7コマ/秒です。
ソニーほどではないですが、下位機種よりスペックは良いです。
一方、被写体を固定した場合は12コマ/秒となります。
オートフォーカスと連写は、引き続き、動く被写体に強いスペックです。
また、約850万画素程度に劣化しますが、「4Kフォト」利用時は「30コマ/秒」で、時間制限なしに、長時間連写が可能です。
手ぶれ補正は、やはり、段数などのスペックは非公開です。
3.5段程度の補整力でしょう。
ファインダーは、本機は、しっかり、236万ドットの有機ELです。
倍率は0.74倍ですし、性能に問題はありません。
液晶モニターは、バリアングルで、タッチパネルも採用です。
動画性能は、4K対応です(30p)。
フルハイビジョン画質の際は、5軸手ぶれ補正が、4Kの際はアクティブモードによる電子的な補整がえらます。
また、こちらについては、ズーム構造が、ガイドポール方式採用インナーズームで、ズーム時に重心が安定するため、像揺れ・像飛びが大幅に軽減されています。
そのほか、低速でなめらかなズームができるコアレスDCモーターの採用や、動画専用設計のAFなど、動画撮影の利便性がかなり高いのが特長です。
ネットワーク機能は、最新機なので、Wi-Fi機能とBluetooth LEに対応します。
そのため、自動でスマホの位置情報(A-GPS)を取得できます。Wi-Fi式に較べて利便性が格段に上です。
なお、写真の自動転送も設定可能です。
画像転送は、BluetoothからWi-Fiに自動で切り替わり高速に送受信させることももできる仕組みです。
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以上、パナソニックの DMC-FZH1の紹介でした。
大きく重い機種です。ただ、それだけに、大きな撮像素子、強力なズーム、明るいレンズを贅沢に搭載しています。
この部分も魅力ですが、より大きな魅力は、充実した動画撮影機能でしょう。ビデオカメラとはまた異なる味の映像が撮れるので、その部分でもおすすめです。
ただし、防塵・防滴性能がない点は注意しましょう。
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【2016年発売】(中古含む)
22・Panasonic ルミックス DMC-FZH1
¥(86,400) Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:20倍
撮像素子:1型高感度MOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F4.5
画素数:2010万画素
焦点距離 :25mm〜600mm
手ぶれ補正:2軸(レンズ)
ファインダー:有機EL (約236万)
モニター:3型液晶(104万ドット)
AF:空間認識AF(49点)
連写:7コマ/秒
動画:4K(30p)
重さ:966グラム
なお、この製品の旧型モデルとなるのがDMC-FZH1という製品です。
こちらについては、20倍ズーム機ですが、重さが966グラムと、さらに重量級になっています。
新機種と比較するとローパスレスではない点、Bluetoothを搭載しない点などが大きな相違点です。
それ以外はほぼ同じですが、すでに新品は品薄でした。
2-3・キヤノンのデジタルカメラ
最後に、キヤノンのデジカメの紹介です。
【2015年発売】(中古含む)
23・CANON PowerShot G3 X PSG3X
¥(54,380) Amazon.co.jp (1/11執筆時)
光学ズーム:25倍
撮像素子:1型高感度MOS
広角側の明るさ:F2.8
望遠側の明るさ:F5.6
画素数:2020万画素
焦点距離 :24mm〜600mm
手ぶれ補正:2軸(3.5段補正)
ファインダー:
AF:コントラスト式(31点)
連写:(約5.9コマ/秒)
動画:4K非対応
モニター:3.2型(約162万ドット)
重さ:690グラム(電池込733g)
PowerShot G3X は、キヤノンの発売する高倍率ズーム搭載の高級コンデジです。
本機は、後継機がなく生産が終了していますので、価格は中古価格です。
本体の重さは、電池込みで733gです。
チルト式液晶を搭載し、ダイヤル類も豊富な機種とはいえ、ここまで見てきた低倍率ズーム機に比べると倍近い重さです。
やはり、ズーム倍率、レンズの明るさ、撮像素子の大きさを両立しようと思うと、軽量性が犠牲になります。
ただし、防塵・防滴設計なので、悪天候でも利用できますし、屋外での用途には向く機種です。
ズーム倍率は、光学25倍です。
35mm換算値で600mm相当のレンズですから、被写体が相当大きく撮影可能なカメラと言えます。これならば、スポーツ観戦にも使えそうです。
撮像素子は、こちらも1型を採用します。
レンズの明るさは、広角側がF2,8で望遠側(25倍ズーム側)はF5.6です。
特に広角側は優秀で、ズームコンデジながら、ボケ味を出す仕上がりも可能でしょう。
望遠側は、総じて暗くなりますが、600mm相当であることをふまえると、十分健闘です。
手ぶれ補正は、普通の光学式(2軸)で、3.5段分の補整となります。
高倍率機ではより優秀な補正能力を持つ機種もありますが、これだけあれば、手持ち撮影でも十分でしょう。
オートフォーカスは、コントラスト式の31点AFです。
同じ価格帯の低倍率ズーム機と比べると、さほど作り込んだものではありません。
連写速度は、ピントを固定した場合、5.9コマ/秒です。
追随撮影はできないため、あまりこの部分に力を入れている機種ではないです。
オートフォーカスと連写について言えば、低倍率ズームと異なり、スポーツ観戦や運動会など遠くの動く被写体にも考えられる製品なのでもう少し能力があっても良いと思います。
ただ、やはり、画像エンジンの新しさに影響する部分なので、2015年発売という部分がネックになります。
液晶モニターは、3.2インチで、180度チルト回転するタイプです。
タッチパネルも採用されます。
ファインダーは、この機種の場合未搭載です。
ただ、別売で取り付けることは可能です。
動画性能は、フルハイビジョン画質(60フレーム秒)までの対応です。
一方、動画専用の5軸手ぶれ補正が採用されるため、4K動画には未対応ながら、性能はそこそこ期待できます。
ネットワーク機能は、Wi-Fi機能が搭載されますが、Bluetoothは未搭載です。
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以上、キヤノンのPowerShot G3シリーズの紹介でした。25倍ズーム機でF2.8と明るいレンズを採用する高性能ズーム機と言えます。
ただし、オートフォーカスと連写の部分で、設計の古さが出ているため、動く被写体をオートで撮りたい方にはやや不向きでしょう。
次回につづく!
高画質デジカメのおすすめは結論的にこの機種!
というわけで、今回は、10倍ズーム以上の高画質なデジカメに関するレビューでした。
記事はまだまだ続きます。
1・小型の高級デジカメ(3-7倍)
1-1:キヤノン
1-2:パナソニック
1-3:ソニー
2・高倍率の高級デジカメ(8-25倍)
2-1:キヤノン
2-2:パナソニック
2-3:ソニー
3・単焦点の高級デジカメ(1倍)
3-1:リコー〈Pen〉
3-2:富士フイルム
3-3:ソニー
4・超高倍率ズームのデジカメ(40倍-)
4-1:キヤノン
4-2:ニコン
4-3:パナソニック
4-5:ソニー
5・おすすめの高級デジカメ 【まとめ】
=選び方の提案と、最終的なおすすめ
続く、第3回目の記事(こちら)では、上級者に人気の「単焦点のコンデジ」を紹介します。
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画質の良さ ★★★★★
ズーム倍率 ★★★★★★
フォーカスと連写 ★★★★★
手ぶれ補正 ★★★★★
動画撮影 ★★★★★
軽量性 ★☆☆☆☆
スマホ連携 ★★★★☆
総合評価 ★★★★★
その上で、5回目記事(こちら)では、結論編として、上表のような観点から、目的別・予算別にオススメのデジカメを提案していきます。
引き続きよろしくお願いします!
→3回目記事は、こちら!